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Antigravity 基本/2026-06-14上級

Gemini 3.5 Flash がデフォルトになった後、Flash と Pro をタスク単位で振り分ける

Antigravity の既定 Flash が Gemini 3.5 Flash に切り替わった今、すべてを Flash に任せるのも、不安だからと Pro に寄せるのも、どちらも無駄が出ます。タスクの性質ごとに Flash と Pro を振り分ける判定表と、エージェント設定に落とすルーティング実装をまとめました。

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既定の Flash モデルが Gemini 3.5 Flash に切り替わった日、私の手元では特に設定をいじらないまま、いくつかの定型タスクの返答が目に見えて速くなりました。同時に、込み入ったリファクタリングをひとつ任せたとき、以前なら一発で通っていた変更が二往復に増えました。

速くなった部分と、雑になった部分。どちらも同じモデル変更の裏表です。

ここで取れる態度は二つあります。ひとつは「速いのだから全部 Flash でいい」と割り切ること。もうひとつは「品質が落ちるのは困るから、結局 Pro に戻す」こと。私はどちらも一度ずつ試して、どちらも無駄が出ると感じました。前者は精度が必要な場面で手戻りが増え、後者は単純な置換にまで重いモデルの待ち時間を払うことになります。

落としどころは、タスクごとに使い分けることでした。問題は「どう使い分けるか」を勘ではなく、再現できる基準にすることです。

速さと正しさは別の軸で測る

モデルを比べるとき、つい「どちらが賢いか」という一本の物差しで考えてしまいます。けれど実際の開発では、賢さよりも「このタスクに、その賢さが要るのか」のほうが効きます。

私自身は二つの軸でタスクを見るようにしました。個人開発では、ここを言葉にできるかどうかが、後々の積み重ねを左右します。

ひとつは決定の重さです。間違えたときの手戻りがどれくらい大きいか。変数名の一括置換なら、間違っても一目で気づいて直せます。状態管理の設計を変えるような変更は、間違いが下流に伝播して、気づくのが遅れます。

もうひとつは文脈の広さです。判断にどれだけの周辺コードを同時に見る必要があるか。一ファイル内で閉じるタスクと、複数ファイルの依存関係を頭に入れて進めるタスクとでは、必要な「視野」がまるで違います。

この二軸で並べると、Flash が得意な領域と Pro に任せたい領域が、はっきり分かれて見えてきます。

振り分けの判定表

実際に手元で運用している判定を、表の形に整理します。文脈の広さを横、決定の重さを縦に取っています。

  • 軽い決定 × 狭い文脈 → Flash。整形、命名の置換、コメント追記、定型的なテスト雛形の生成。ここは速度がそのまま体感に効きます。
  • 軽い決定 × 広い文脈 → Flash。複数ファイルにまたがる文字列置換や、import の整理など、判断は単純でも対象が散らばるもの。視野は要りますが、間違えても安全です。
  • 重い決定 × 狭い文脈 → Pro。一ファイルの中でも、非同期処理の境界やエラーハンドリングの設計など、間違えると静かに壊れるもの。範囲は狭くても、ここで節約すると後で高くつきます。
  • 重い決定 × 広い文脈 → Pro。アーキテクチャの変更、データの流れの組み替え、複数モジュールの整合を取る作業。Flash に任せて二往復するより、最初から Pro で一度に通したほうが速いことが多いです。

この表のいいところは、迷ったときに「これは間違えたら痛いか」「どれだけ広く見る必要があるか」の二つだけ自問すればよい点です。モデルの内部性能を覚える必要はありません。

私の場合、日々のタスクを数えると、件数では約70%が Flash 側、Pro 側は約30%に落ち着きました。Pro 側は一件あたりの所要時間が Flash 側のおよそ2倍に達します。一方で、開発時間に占める割合で見ると逆転して、Pro 側のタスクが体感の半分以上を占めます。重い仕事は件数こそ少なくても、一件あたりに時間がかかるからです。この非対称は、振り分けの効果を考えるうえで大事な感覚です。

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この記事で得られること
タスクを「決定の重さ × 文脈の広さ」の2軸で分類し、Flash と Pro を機械的に振り分ける判定表
Antigravity のワークフロー設定にそのまま貼れる、モデル指定つきサブエージェント定義の実装例
差し替え前後で品質が落ちていないかを 1 コマンドで確かめる、軽量な出力比較スクリプト(完全版)
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