ANTIGRAVITY LABEN
記事一覧/Antigravity 基本
Antigravity 基本/2026-04-18初級

デザイナー・アーティストとしてAntigravityを1年使った正直な評価

コードを書くだけでなくアート活動もしている視点から、Antigravityを1年使い続けた正直な評価をお伝えします。できること・限界・使い続ける理由を包み隠さず。

Antigravity338レビュー6評判AI IDE23個人開発89クリエイター3

「Antigravityは実際どうなのか」という問いに、エンジニアとアーティストの両側から1年間使い続けた体験をもとに答えます。

スペックや機能の比較は他の記事に任せて、ここでは実用上の正直な感想を書きます。良いことも、まだ物足りないことも含めて。

なぜAntigravityを使い始めたか

もともとアプリ開発とアート制作を並行してやっている立場として、コーディングツールに求めていたのは「ゼロから書くのを手伝ってくれること」より「私がやりたいことを一緒に考えてくれること」でした。

Antigravityを試してみたとき、最初に驚いたのは「コードの変更前後を一緒に確認できる」という設計でした。Cursorにも似た機能はありますが、Antigravityのインターフェース設計はビジュアルで確認しながら作業できる感触があり、デザイン作業との境界が薄くなる感覚がありました。

1年使って良かったこと——正直な3つのポイント

1. 「計画モード」と「高速モード」の使い分けが自分の思考に合っている

Antigravityには大きな変更を設計する「計画モード」と、小さな変更をすぐに実行する「高速モード」があります。この2モードの存在が、私の作業スタイルに合っていました。

新機能を追加するとき、私はまず全体の設計を考えてから実装に入りたいタイプです。計画モードで「この変更がどう影響するか」を先に確認してから、高速モードで実装を進める流れが、思考と作業のリズムを保ちやすくしてくれます。

2. コンテキストを渡すほどに提案の質が上がる

AGENTS.mdやKNOWLEDGE.mdにプロジェクトの文脈を書いておくと、提案の質が明らかに変わります。「このプロジェクトはミニマリストなデザイン哲学を持っている」「色はモノトーンに統一している」といったことを文字で伝えると、コード提案だけでなくコンポーネントの命名や構造にもその哲学が反映されてくるようになります。

これはアーティストとして仕事をするうえで特に重要で、「技術的に正しい」だけでなく「このプロジェクトの美学に合っている」提案が出てくるようになりました。

3. エラーを一緒に読んでくれる感覚がある

エラーが出たとき、エラーメッセージをペーストして「どういう意味か」と聞くと、Antigravityは技術的な説明だけでなく「このエラーが出ている状況でやりたかったことを達成するには、こうする方法もある」という形で回答してくれることが多いです。

エラーを「解決すべき問題」ではなく「学びの入口」として扱ってくれる感覚があり、使い続けるうちにコードへの理解が深まっていく実感があります。

まだ物足りないと感じていること

正直に書くと、まだ課題も感じています。

グラフィックやアニメーションの指示が難しい: テキストや機能の実装は得意ですが、「このアニメーションをもう少し有機的に」「フォントの行間をここだけ広くしたい」といった視覚的・感覚的な指示の精度は、まだ自然言語ではなかなか伝わりません。最終的にCSSやアニメーションの数値を自分で調整することが多いです。

長時間のセッションでのコンテキストの揺れ: 1〜2時間を超える長いセッションで、最初に伝えたスタイルや制約を少しずつ忘れ始める傾向があります。こまめにKNOWLEDGE.mdを更新することでかなり改善されますが、「毎回全部伝え直す」手間はまだあります。

日本語でのコメント生成: プロジェクト設定で日本語を指定しても、コードコメントが英語になることがあります。一貫した日本語コメントを保つには、AGENTS.mdに明示的に「コードコメントは日本語で」と書く必要があります。

使い続ける理由——総合評価

Antigravityを使い続けている理由をひとつだけ挙げるなら、「一緒に考えてくれる」という感触があることです。

多くのAI IDEは「私の指示を実行する道具」という感覚が強いです。Antigravityはその感覚がやや薄く、「このプロジェクトで何を作りたいのかを理解しようとしている」雰囲気があります。アーティストとして作品に個性を持たせることを大切にしている立場から、この感触は使い続ける動機になっています。

ただし、Antigravityがすべての人に最適とは思いません。大規模なチームでの開発や、極めて複雑なバックエンドシステムには、他の選択肢の方が合っている場面もあります。個人開発者、クリエイター、アーティストとエンジニアを兼ねている人——そういった立場には、Antigravityは特に良い選択だと感じています。

シェア

お読みいただきありがとうございます

Antigravity Lab は広告なしで運営しており、サーバー費用などの運営コストはメンバーシップのご支援で賄っています。実装コード・ベンチマーク・本番設計パターンなど、実務でお役立ていただける記事を毎日更新しています。もし読んでよかったと感じていただけましたら、ぜひご覧ください。

  • コピー&ペーストで使える実装コード付き
  • 毎日新しい上級ガイドを追加
  • ¥580/月 または ¥1,480 の永久アクセス
メンバーシップを見る →

もしこの記事がお役に立ちましたら、チップ(¥150)で応援いただけると大変励みになります。広告なしでの運営を続けるため、皆さまのご支援が大きな力になっています。

関連記事

Antigravity 基本2026-04-25
アーティストが Antigravity を1年使って気づいた、プログラマーとは違う使い方
コードより先にビジュアルが浮かぶ人間が、Antigravity と付き合ってわかったこと。アーティスト視点で見えてくるAIコーディングツールの強さと、正直なところの弱さ。
Antigravity 基本2026-04-17
Google I/O 2026 直前 — Antigravity が 2026 年にもたらした変化と、個人開発で感じること
Gemma 4 登場、AgentKit 2.0、Manager Surface と、2026年上半期だけで Antigravity は大きく進化しました。Google I/O 2026 を前に、個人開発の現場から見た変化と、これから注目すべき点を整理します。
Antigravity 基本2026-06-28
Antigravity と Gemini CLI — 2026年6月の提供終了で比較の前提が変わりました
Gemini CLI は2026年6月18日に個人向けの提供を終了し、Go 製の Antigravity CLI へと役割が引き継がれました。比較の前提が変わったいま、両者の設計思想の違いと移行時の判断材料を整理します。
📚RECOMMENDED BOOKS
大規模言語モデル入門
山田育矢
LLM開発
生成AIプロンプトエンジニアリング入門
我妻幸長
プロンプト
Claude CodeによるAI駆動開発入門
平川知秀
AI駆動開発
※ アフィリエイトリンクを含みます
もっと見る →