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AIツール/2026-07-01上級

Antigravity CLI のコンテキストを測って削る——トークンと待ち時間を減らす context ledger

Android CLI のトークン約70%削減という数字をきっかけに、自分の手元のエージェント運用を測る薄いラッパーと週次の棚卸しを作った記録です。ファイル全文投入を範囲指定に置き換えて待ち時間を縮めた手順を共有します。

Antigravity CLI11トークン削減コンテキスト設計計測2個人開発81

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先日の更新で、Android のコマンドラインで動くエージェントが、標準的なツールに比べてタスク完了まで約3倍速く、トークン使用量を約70%削減した、という数字が出ていました。速くなったこと自体は素直に嬉しいのですが、その数字を眺めているうちに、自分の手元のエージェント運用が「いま実際どれだけのコンテキストを送り、どれだけ待っているのか」をまったく把握できていないことに気づきました。削減の話は、現状を測れて初めて意味を持ちます。

私は個人開発で複数のアプリと複数のブログを並行運用していて、Antigravity CLI に細かな修正タスクを投げる場面が日に何度もあります。けれども「このタスクは妙に遅い」「今日はクォータの減りが早い」という感覚はあっても、それを数字で言える状態ではありませんでした。そこで、まず測るための仕組みを薄く一枚かぶせて、そこから削る、という順番で取り組んだ記録を残しておきます。

何を測れば「無駄」が見えてくるのか

トークンの正確な消費量は、CLI 側のクォータ画面や利用状況のレポートを見るのが確実です。ただ、画面の数字はタスク単位ではなくセッション全体の合算になりがちで、「どのタスクが重いのか」までは分解できません。

そこで私は、自分が制御できる代理指標を二つ決めました。

待ち時間(wall-clock 秒)

これは体感に直結します。エージェントが返ってくるまでの実時間を秒で記録するだけでも、タスクごとの重さの差がはっきり見えてきます。

明示的に渡したコンテキストのバイト数

意味検索が裏で何を拾うかは完全には制御できませんが、「自分が手で渡したファイルや範囲」のバイト数なら正確に数えられます。トークンそのものではないものの、無駄に大きな入力を送っている兆候はこれで十分つかめます。

この二つを、タスクに付けたタグと一緒に1行ずつ追記していく。たったそれだけの台帳(ledger)を起点にしました。

1タスクを記録する薄いラッパー

実際の計測は、CLI を直接叩く代わりに、前後で時刻とコンテキスト量を書き出すラッパー経由で呼ぶようにしました。コマンドや引数の形は使っている版に合わせて読み替えてください。ここで大事なのは「呼び出しのたびに、聞かずに自動で1行残る」ことです。

#!/usr/bin/env bash
# agy-run.sh — Antigravity CLI を呼ぶ前後で待ち時間とコンテキスト量を記録する薄いラッパー
set -euo pipefail
 
LEDGER="${HOME}/.agy/ledger.csv"
mkdir -p "$(dirname "$LEDGER")"
[ -f "$LEDGER" ] || echo "ts,tag,context_bytes,context_files,seconds,status" > "$LEDGER"
 
TAG="${1:?usage: agy-run <tag> <prompt-file> [context files or ranges...]}"
PROMPT_FILE="${2:?prompt file required}"
shift 2
CTX=("$@")
 
# 明示的に渡したコンテキストの合計バイト数(自分が制御できる代理指標)
# "path:120-164" のような範囲指定はファイル名部分だけを見て概算する
ctx_bytes=0
for item in "${CTX[@]}"; do
  f="${item%%:*}"
  [ -f "$f" ] && ctx_bytes=$(( ctx_bytes + $(wc -c < "$f") ))
done
 
start=$(date +%s)
# 実際の呼び出し。--context で渡したものだけをグラウンディング対象にする
agy run --prompt "$PROMPT_FILE" ${CTX[@]:+--context "${CTX[@]}"}
status=$?
end=$(date +%s)
 
printf '%s,%s,%d,%d,%d,%d\n' \
  "$(date -u +%FT%TZ)" "$TAG" "$ctx_bytes" "${#CTX[@]}" "$(( end - start ))" "$status" \
  >> "$LEDGER"
 
exit "$status"

ポイントは三つあります。第一に、set -euo pipefail で途中失敗を握りつぶさないこと。第二に、終了コードも一緒に記録して、あとで「速かったけれど実は失敗していた」タスクを弾けるようにしたこと。第三に、範囲指定(path:120-164)を渡したときはファイル名部分だけを見てバイト数を概算している点です。範囲だけ正確に数えたい場合は sed -n で抜き出して wc -c に流せますが、まずは粗くても続けられる形を優先しました。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
Antigravity CLI の1タスクあたりの待ち時間とコンテキスト量を CSV に記録する60行ほどのラッパーの作り方
ファイル全文投入を @path:行範囲 と意味検索に置き換え、私の環境で待ち時間を約70秒から25秒前後へ縮めた手順
AdMob 連携アプリのような放置運用で、トークン消費を週次で棚卸しするための ledger_report の集計ロジック
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