ANTIGRAVITY LABEN
記事一覧/Editor View
Editor View/2026-03-10初級

VS Code × Antigravity 移行・連携ガイド — 既存の開発環境を AI IDE にスムーズに移行する

VS Code から Google Antigravity への移行方法を徹底解説。設定・拡張機能・キーバインドの引き継ぎから、両エディタの併用テクニックまで紹介します。

VS Code5Antigravity249移行6エディタ5拡張機能設定3

Google Antigravity は VS Code のコードベースをフォークして構築された AI ネイティブ IDE です。そのため、VS Code ユーザーにとっては非常に親和性が高く、既存のワークフローをほぼそのまま持ち込むことができます。しかし、フォークであるがゆえに拡張機能の互換性や設定の引き継ぎにはいくつかの注意点があります。このガイドでは、VS Code から Antigravity への移行をスムーズに行う方法と、両エディタを効果的に併用するテクニックを解説します。

なぜ VS Code ユーザーが Antigravity に移行するのか

VS Code との共通基盤

Antigravity は VS Code のコアエディタ機能をそのまま継承しています。ファイルエクスプローラー、統合ターミナル、ソース管理パネル、デバッガー UI、タスクランナー、設定システムなど、すべてが VS Code と同じように動作します。キーバインドもカスタムのものを含めてそのまま引き継がれるため、筋肉記憶を失うことはありません。

Antigravity 独自の強み

VS Code に GitHub Copilot を追加しても得られない、Antigravity ならではの機能があります。

  • エージェント駆動開発: Gemini がファイルシステム、ターミナル、ブラウザに直接アクセスし、計画から実装、検証までを自動実行
  • Manager Surface: マルチエージェントを管理する専用画面で、複数の AI に並行タスクを割り当て可能
  • 深いコンテキスト理解: プロジェクト全体の構造を把握した上でのコード提案とリファクタリング
  • MCP サーバー連携: 外部ツールとの接続を標準サポートし、開発ワークフローを拡張

移行前の準備

現在の VS Code 環境を棚卸しする

移行をスムーズにするため、まず現在の VS Code 環境を把握しておきましょう。

# インストール済み拡張機能のリスト出力
code --list-extensions > ~/vscode-extensions.txt
 
# 設定ファイルのバックアップ
cp ~/.config/Code/User/settings.json ~/vscode-settings-backup.json
cp ~/.config/Code/User/keybindings.json ~/vscode-keybindings-backup.json
 
# macOS の場合
cp ~/Library/Application\ Support/Code/User/settings.json ~/vscode-settings-backup.json
cp ~/Library/Application\ Support/Code/User/keybindings.json ~/vscode-keybindings-backup.json

Antigravity のインストール

Antigravity は公式サイト antigravity.google からダウンロードできます。Windows、macOS、Linux に対応しています。インストール後、初回起動時に Google アカウントでのログインが求められます。

2026年3月現在、パブリックプレビュー期間中のため、個人用 Gmail アカウントですべての主要機能が無料で利用可能です。

設定の移行方法

自動インポート機能を使う

Antigravity の初回セットアップでは、既存エディタからの設定インポートオプションが用意されています。

  1. Antigravity を起動すると、セットアップウィザードが表示されます
  2. 「Import from VS Code」を選択します
  3. 設定、キーバインド、拡張機能の候補が自動検出されます
  4. インポートする項目を選択して「Continue」をクリックします

この方法が最も簡単で、多くのユーザーにとっては十分な移行手段です。

手動で設定を移行する

自動インポートで引き継がれなかった設定がある場合、手動で移行することもできます。

// VS Code の settings.json から主要な設定をコピー
// Antigravity の Settings > Open Settings (JSON) に貼り付け
 
{
  "editor.fontSize": 14,
  "editor.tabSize": 2,
  "editor.wordWrap": "on",
  "editor.formatOnSave": true,
  "editor.minimap.enabled": false,
  "terminal.integrated.fontSize": 13,
  "files.autoSave": "afterDelay",
  "workbench.colorTheme": "One Dark Pro"
}

Antigravity 固有の設定と VS Code の設定は共存できるため、既存の設定をそのまま貼り付けても問題は起きません。未知のキーは無視されます。

キーバインドの移行

キーバインドは VS Code と完全互換です。カスタムキーバインドは keybindings.json をコピーするだけで移行できます。

// Antigravity 用に追加しておきたいキーバインド例
[
  {
    "key": "cmd+shift+a",
    "command": "antigravity.openAgentPanel"
  },
  {
    "key": "cmd+shift+m",
    "command": "antigravity.openManagerSurface"
  }
]

拡張機能の互換性と対策

OpenVSX レジストリについて

Antigravity は VS Code のフォークですが、Microsoft の Visual Studio Marketplace にはアクセスできません。Microsoft の利用規約により、マーケットプレイスは Visual Studio 系製品専用に制限されています。代わりに、Antigravity は Eclipse Foundation が管理する OpenVSX レジストリを使用しています。

多くの人気拡張機能は OpenVSX にも登録されていますが、一部の Microsoft 独自の拡張機能は利用できない場合があります。

利用できない主な拡張機能

以下の拡張機能は Antigravity で直接利用できません。

  • C# Dev Kit: ライセンスの制約により、VS Code 以外のフォークでは利用不可
  • Live Share: Microsoft のサービスに依存するため利用不可
  • Remote - SSH(Microsoft 版): Open Remote SSH など代替拡張機能で対応可能
  • GitHub Copilot: Antigravity には Gemini ベースの AI が内蔵されているため不要

VSIX ファイルで手動インストールする

OpenVSX に登録されていない拡張機能でも、VSIX ファイルを入手できれば手動インストールが可能です。

# Antigravity の CLI を使って VSIX をインストール
# macOS の場合
/Applications/Antigravity.app/Contents/Resources/app/bin/antigravity \
  --install-extension path/to/extension.vsix
 
# Linux の場合
antigravity --install-extension path/to/extension.vsix

注意点として、code --install-extension コマンドは VS Code 専用です。Antigravity にインストールする場合は必ず Antigravity 専用の CLI を使用してください。

マーケットプレイス URL を変更する(上級者向け)

Antigravity の設定で、拡張機能の検索先を VS Code のマーケットプレイスに変更することも技術的には可能です。ただし、Microsoft の利用規約に抵触する可能性があるため、この方法は自己責任で行ってください。

設定手順は以下の通りです。

  1. Antigravity の設定を開く(Cmd+, / Ctrl+,
  2. 「Antigravity Settings」→「Editor」を選択
  3. マーケットプレイスの URL を更新
  4. Antigravity を再起動

再起動後は、VS Code のマーケットプレイスから直接拡張機能を検索・インストールできるようになります。

VS Code と Antigravity の併用テクニック

使い分けの指針

すべてのプロジェクトを Antigravity に移行する必要はありません。それぞれのエディタが得意とする領域があります。

Antigravity が向いている場面

  • 新規プロジェクトの立ち上げ(エージェントが雛形を自動生成)
  • 大規模なリファクタリング(AI がプロジェクト全体を把握して提案)
  • 複雑なバグの調査(エージェントがログ分析からコード修正まで実行)
  • プロトタイプの高速開発(計画から実装までを自動化)

VS Code が向いている場面

  • C# や .NET の開発(C# Dev Kit が必要な場合)
  • Live Share を使ったリアルタイムコラボレーション
  • 特定の Microsoft 系拡張機能に依存したワークフロー
  • 軽量なテキスト編集やメモ取り

ワークスペースの共有

VS Code と Antigravity は同じプロジェクトフォルダを開くことができます。.vscode ディレクトリの設定ファイルは両エディタで共有されるため、ワークスペース設定の大部分は自動的に同期されます。

ただし、Antigravity 固有の設定は .antigravity ディレクトリに保存されるため、Git で管理する場合は .gitignore への追加を検討してください。

# Antigravity 固有の設定(必要に応じて)
.antigravity/

Git 操作の統一

両エディタとも Git の統合機能を持っていますが、Antigravity のエージェントは Git 操作もサポートしています。コミットメッセージの自動生成、コンフリクトの解決支援、PR の作成まで AI がアシストしてくれます。

# Antigravity のエージェントに Git 操作を依頼する例
# Agent パネルで以下のように指示
"最新の変更をレビューして、適切なコミットメッセージを生成してください"

移行時のトラブルシューティング

拡張機能が見つからない場合

OpenVSX で見つからない拡張機能は、以下の手順で対処できます。

  1. Open VSX Registry で直接検索する
  2. 拡張機能の GitHub リポジトリから VSIX ファイルをダウンロードする
  3. 代替拡張機能を探す(多くの場合、オープンソースの代替が存在します)

テーマが反映されない場合

VS Code のテーマの多くは OpenVSX にも登録されていますが、一部のテーマは手動インストールが必要です。

# 人気テーマの例(OpenVSX で利用可能なもの)
# Antigravity の拡張機能パネルで検索
One Dark Pro
Dracula Official
Tokyo Night
Catppuccin

パフォーマンスが低下した場合

Antigravity は AI 機能が常時動作しているため、VS Code よりもリソースを多く消費する傾向があります。パフォーマンスが気になる場合は、以下の設定を調整してください。

{
  "antigravity.ai.backgroundAnalysis": false,
  "antigravity.ai.autoSuggestions": "onDemand",
  "editor.minimap.enabled": false,
  "files.watcherExclude": {
    "**/node_modules/**": true,
    "**/.git/**": true
  }
}

日本語入力の問題

VS Code と同様に、Antigravity でも日本語入力に関する設定が利用できます。日本語言語パック(Japanese Language Pack for VS Code)は OpenVSX からインストール可能です。

# 日本語言語パックのインストール
# Antigravity の拡張機能パネルで "Japanese" と検索してインストール

移行チェックリスト

Antigravity への移行を計画している方のために、チェックリストをまとめましました。

  1. 事前準備: VS Code の拡張機能リスト、設定ファイル、キーバインドをバックアップ
  2. インストール: Antigravity をダウンロードしてインストール
  3. 設定インポート: 初回セットアップで VS Code からの自動インポートを実行
  4. 拡張機能確認: 必要な拡張機能が OpenVSX で利用可能か確認し、不足分は VSIX で対応
  5. テーマ適用: お気に入りのテーマを設定
  6. AI 機能の確認: Gemini との連携が正常に動作しているかテスト
  7. プロジェクトテスト: 実際のプロジェクトを開いて、ビルド・デバッグ・テストが正常に動作するか確認
  8. ワークフロー調整: エージェント機能を活用した新しい開発ワークフローを構築
シェア

お読みいただきありがとうございます

Antigravity Lab は広告なしで運営しており、サーバー費用などの運営コストはメンバーシップのご支援で賄っています。実装コード・ベンチマーク・本番設計パターンなど、実務でお役立ていただける記事を毎日更新しています。もし読んでよかったと感じていただけましたら、ぜひご覧ください。

  • コピー&ペーストで使える実装コード付き
  • 毎日新しい上級ガイドを追加
  • ¥580/月 または ¥1,480 の永久アクセス
メンバーシップを見る →

もしこの記事がお役に立ちましたら、チップ(¥150)で応援いただけると大変励みになります。広告なしでの運営を続けるため、皆さまのご支援が大きな力になっています。

関連記事

Editor View2026-06-16
仕様書 PDF を Antigravity 2.1.4 に読ませて実装する — 添付機能の実務メモ
Antigravity 2.1.4 で追加された PDF 添付を、仕様書をエージェントに渡す実装ワークフローとして使い込んだ記録です。対応形式・スキャン PDF の罠・トークン消費・検証の手順までまとめました。
Editor View2026-05-24
VS Code 1.121 と Agent Host Protocol ― リモートでエージェントが住み続ける時代の、エディタ周辺で起きていることの整理
VS Code 1.121 で導入された Remote agents と Agent Host Protocol(AHP)、Claude Agent の Auto モードや BYOK の拡張、Markdown プレビューの Mermaid 標準対応まで。Antigravity ユーザーの視点から、エディタの境界がどう動いているかを 1 本で整理します。
Editor View2026-04-28
GitHub Copilot BYOK で複数AI モデルを使い分ける開発環境の構築
2026年、GitHub Copilot の BYOK(Bring Your Own Key)機能が拡張されました。Anthropic、Google、OpenAI、OpenRouter など複数の LLM プロバイダーのキーを VS Code に設定し、コードを書く時にモデルを使い分ける開発環境を整えるガイドです。
📚RECOMMENDED BOOKS
大規模言語モデル入門
山田育矢
LLM開発
生成AIプロンプトエンジニアリング入門
我妻幸長
プロンプト
Claude CodeによるAI駆動開発入門
平川知秀
AI駆動開発
※ アフィリエイトリンクを含みます
もっと見る →