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⟐ Editor View/2026-10-05中級

2.0 へ上げたら IDE が消えた——設定と拡張を取り戻す前に、手を止めて確かめる4点

Antigravity 2.0 へ更新したら、見慣れたエディタも設定も拡張も消えていた。設定フォルダが別名に分かれている仕組みと、上書きせずに取り戻す手順、IDE と 2.0 を同居させるときの注意を、フォーラムの報告と照らして整理します。

Antigravity 2.016IDE5設定復旧移行10トラブルシューティング33

更新の通知が出た朝、私は何も考えずに「再起動して更新」を押しました。立ち上がった画面にはエージェントの一覧が並び、いつもの左端のファイルツリーがありません。拡張機能を開くと空、キーバインドも初期状態でした。

胃のあたりがすっと冷えました。ただ、同じ状況の方はフォーラムに大勢いらっしゃいました。そこで読み取れたのは、消えたように見えても、多くの場合は「別の場所に移った」だけだということです。焦って再インストールや上書きコピーをする前に、確かめておく点があります。その確かめる順番を、ここに書き残します。

何が起きているのか——製品が分かれ、設定フォルダも分かれた

2.0 は、コードを書くための IDE という位置づけから、エージェントを束ねるデスクトップアプリへ軸足を移しました。製品としては、デスクトップアプリ、IDE、CLI、SDK に分かれています。

フォーラムの報告によると、Windows では設定の置き場所が %APPDATA%\Antigravity から %APPDATA%\Antigravity IDE へ分かれており、元のフォルダの中身を移すと設定や拡張が戻った、という例があります。また、更新ファイルが旧 IDE と同じフォルダに置かれ、新しいアプリが旧 IDE を上書きしたように見える、という指摘もあります。

私が確かめられたのは公開されている報告までで、手元の環境すべてで同じ挙動を再現したわけではありません。ですので、以下は「この順で確かめれば取り返しがつく」という進め方として読んでいただければと思います。

症状まず疑うこと
エディタ画面そのものが出ない2.0 が旧 IDE の場所を使っている(IDE を別に入れ直す案内あり)
拡張・キーバインドが空設定フォルダが別名に分かれている
会話履歴が見えない履歴は別の場所(ホーム配下のデータ)にあり、設定フォルダとは別扱い
戻したのに反映されない起動中に差し替えた、または別プロファイルを見ている

1. まず何も動かさず、バックアップを取ります

最初に失敗したのは私自身です。「設定が消えた」と思い、旧フォルダの中身を新フォルダへそのままコピーし、元の状態を残さなかったのです。結果、どれが元の設定だったか分からなくなりました。

いまは、直す前に必ず全体を退避しています。会話や記憶は設定フォルダではなく、ホーム配下の .gemini/antigravity に置かれているという報告があり、更新前にここを丸ごとコピーしておく助言が出ています。

# 何を解決するか: 直す前の状態を、そのまま残す
STAMP=$(date +%Y%m%d-%H%M)
mkdir -p "$HOME/antigravity-backup-$STAMP"
cp -R "$HOME/.gemini/antigravity" "$HOME/antigravity-backup-$STAMP/gemini-antigravity" 2>/dev/null
echo "退避先: $HOME/antigravity-backup-$STAMP"

なぜ先に退避するのかというと、後の手順で「どちらが新しい設定か」を比べる材料になるからです。直す前の姿を残しておけば、間違えても戻れます。

2. 設定フォルダが何個あるかを数えます

名前が似たフォルダが複数あるなら、設定は分かれています。下のスクリプトは何も書き換えず、候補を一覧にするだけです。

# 何を解決するか: 「消えた」のか「別名に分かれた」のかを見分ける(読み取り専用)
import os, sys, pathlib
 
def candidate_roots():
    home = pathlib.Path.home()
    roots = []
    appdata = os.environ.get("APPDATA")
    if appdata:                       # Windows
        roots.append(pathlib.Path(appdata))
    roots += [home / "Library/Application Support", home / ".config"]  # macOS / Linux
    return [r for r in roots if r.exists()]
 
def size_mb(p):
    total = 0
    for f in p.rglob("*"):
        try:
            if f.is_file():
                total += f.stat().st_size
        except OSError:
            pass
    return total / 1024 / 1024
 
for root in candidate_roots():
    for d in sorted(root.glob("Antigravity*")):
        if d.is_dir():
            print(f"{size_mb(d):8.1f} MB  {d}")

出力に Antigravity と Antigravity IDE のように二つ並び、片方だけが大きいなら、それが元の設定の置き場所です。1 件しか出ない場合は、フォルダの分離ではなく別の原因を疑うことになります。

なぜ「サイズ」で見るのかというと、空のフォルダと中身の入ったフォルダを、名前だけでは区別できないからです。

3. 戻すのは「コピー」で、アプリを閉じてから

見つかったら、アプリをすべて終了してから、元の設定を新しい置き場所へコピーします。移動ではなく、複製です。

Windows の例ではこうなります。

# アプリを完全に終了してから実行します
$src = "$env:APPDATA\Antigravity"
$dst = "$env:APPDATA\Antigravity IDE"
Copy-Item "$src\User" "$dst\User" -Recurse -Force
Copy-Item "$src\extensions" "$dst\extensions" -Recurse -Force -ErrorAction SilentlyContinue

User には設定とキーバインドが入っています。拡張の保存場所はバージョンで異なる場合があるため、見つからなければエラーを無視して次へ進みます。会話履歴は、この手順では戻らないという報告が複数あります。1 の退避を先に済ませておく理由は、ここにあります。

4. IDE と 2.0 は同居させられます

エディタが必要なら、2.0 を消す必要はありません。IDE を別に入れて、併用する案内が出ています。ただし、インストール先を分けること、そして先に 3 のコピーを終えてから IDE を起動することが大切です。起動してしまうと、初期設定で上書きされる可能性があるためです。

一方で、Google は移行の流れをインストーラーに加える修正を出した、という報告もあります。これから更新する方は、まずそちらが使えるかを確かめるのが近道です。

戻ったかどうかは、3か所で確かめます

コピーが終わったら、起動して次の3点だけを見ます。設定画面で自分が変えた項目が残っているか。拡張の一覧に以前の名前が並んでいるか。キーバインドの設定ファイルに、自分の書いた行があるか。

ここで一つでも欠けていたら、起動を止めて、1 で取った退避と見比べます。なかでも拡張は、一覧に名前が出ても読み込みに失敗していることがあります。その場合は、拡張を入れ直すほうが早く済みます。逆に、設定とキーバインドが戻っていれば、作業は再開して構いません。

次にやること

まず 1 のバックアップだけを、今日のうちに取ってください。私も個人開発のアプリを動かしている手前、更新を先送りできない日があります。そういう日ほど、更新の前に退避、更新の後に比較という順番を崩さないようにしています。

参考

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