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Antigravity 基本/2026-08-26中級

読み取りが自動承認になったレビューモードで、ワークスペースの範囲を決め直す

Antigravity CLI 1.1.20 でレビューモードの読み取りが自動承認になりました。承認が減った代わりに何が読める状態になったのかを、実際の作業ツリーで数えた記録です。

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Antigravity CLI 1.1.20 のリリースノートに、既定のレビューモードでワークスペース内の読み取りが自動的に許可されるようになった、という一行がありました。変更と外部アクセスの確認はこれまで通り残ります。読み取りと一覧の承認だけが静かになる、という変更です。

素直に助かる変更です。私自身、承認ダイアログを一日に何十回も押していて、押すこと自体が判断ではなく反射になっていました。

ただ、その一行を読んだ直後に手が止まりました。自分のワークスペースに何が入っているのか、即答できなかったからです。承認を1回ずつ押していた頃は、読み取り対象のパスが毎回目の前に出ていました。それが出なくなるということは、範囲の妥当性を事前に一度だけ決めておく必要がある、ということでもあります。

そこで、実際に手元の作業ツリーを2種類、機械的に数えてみました。結果は予想と違いました。

「ワークスペース内」は、git が見せている範囲ではありません

最初に確認したのは、ごく普通の Node プロジェクトです。npm init して依存を4本(express・typescript・axios・ws)入れ、.gitignorenode_modules/.env*dist/ を書いた、どこにでもある構成にしました。

ディスク上のファイル数と、git が追跡しているファイル数を並べます。

指標実測値
ディスク上のファイル数1,352
git が追跡しているファイル数3
展開された依存パッケージ数79
node_modules の合計サイズ38 MB

直接指定した依存は4本ですが、推移的な依存を含めて 79 パッケージが展開されました。追跡されているのは package.jsonpackage-lock.json.gitignore の3ファイルだけです。

ここが見落としやすい点でした。.gitignore はバージョン管理の対象を決める仕組みであって、ファイルシステムからの読み取りを止める仕組みではありません。git の視界から消えたファイルは、そのままディスクの上に残っています。読み取り自動承認が見ているのはディスクの側です。

「秘密は .gitignore に入れてあるから大丈夫」という感覚は、コミットの事故に対しては正しく、読み取りに対しては何の防御にもなっていません。

エージェントが書いた成果物が .gitignore に飲まれて消える現象についてはエージェントが書いたファイルが .gitignore に飲まれる問題の検出ゲートで扱いました。今回はその逆方向、つまり「git から見えないのに読める」側の話です。

読める範囲の 99.7% は、自分が書いていないファイルでした

同じツリーを、依存物・生成物のディレクトリ(node_modulesdist.nextPods.venv など)とそれ以外に分けて数えました。

区分ファイル数割合
自分が置いたファイル40.3%
依存物・生成物1,34899.7%

読み取り可能な面のほぼ全部が、自分が一行も書いていないファイルでした。内訳を拡張子で見ると .js が 441、.ts が 292、ソースマップが 193、Markdown が 144 です。node_modules の中の Markdown と LICENSE だけで 220 ファイルありました。

これは危険という話ではありません。依存物を読めること自体は開発上むしろ必要です。私が受け止めたのは、範囲の感覚が現実と大きくずれていた、という点です。「ワークスペース内の読み取り」と聞いて思い浮かべていたのは自分のソースコードでしたが、実際に承認なしで開ける対象は、その 300 倍以上ありました。

そしてもう一つ。依存物を除外すると、棚卸しで目を通すべき対象は 1,352 から 4 に減ります。棚卸しは全件を見る作業ではなく、まず依存物と自分の資産を切り分ける作業だと分かりました。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
承認プロンプトが減った代わりに何が読める状態になったのかを、自分の作業ツリーで実際に数えて判断できるようになる
資格情報がエージェントの読み取り範囲に紛れ込んでいる状態を、事故が起きる前に洗い出して塞げるようになる
名前だけの検査が外れだらけになる理由を理解し、2段構えの棚卸しで目視確認の対象を10分の1に絞れるようになる
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