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Agents & Manager/2026-04-11中級

Antigravity × Gemma 4 マルチエージェント実践ガイド:ローカルLLMで構築するAIワークフロー

Antigravity IDEとGemma 4を組み合わせ、ローカルLLMで動くマルチエージェントシステムを構築する方法を解説。セットアップから実践的なワークフロー例まで手を動かしながら学べます。

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Google の AI IDE「Antigravity」とオープンソースモデル「Gemma 4」を組み合わせると、クラウドAPIに頼らずローカル環境でマルチエージェントシステムを構築できます。プライバシーが守られ、APIコストもかかりません。実際に手を動かしながらその構築手順を順を追って整理していきます。

なぜ Antigravity × Gemma 4 のマルチエージェントなのか

Antigravity のマルチエージェント機能は、複数のAIエージェントが協調して複雑なタスクを分担・実行できる仕組みです。通常はGemini APIを使いますが、Gemma 4をローカルで動かすことで次のメリットが得られます。

コスト面のメリット

API呼び出しのたびに課金が発生するクラウドAPIとは異なり、Gemma 4はローカル実行なのでエージェントが何度やり取りしても追加コストがかかりません。特にマルチエージェントは複数のモデル呼び出しが発生するため、コスト削減効果は顕著です。

プライバシー面のメリット

社内コードや個人データを扱う業務では、クラウドへのデータ送信を避けたいケースがあります。Gemma 4をローカル実行すれば、コードや機密情報がネットワーク外に出ることはありません。

実験・学習の自由度

APIのレート制限を気にせず、マルチエージェントのプロンプトや設計を自由に試せます。「antigravity マルチエージェント」というキーワードへの関心が高まっている中、ローカルLLMを使った構成はコスト意識の高い開発者から特に注目されています。

詳しいマルチエージェントの基礎概念についてはAntigravity マルチエージェント入門ガイドを参照してください。


事前準備:Gemma 4をAntigravityで動かす

Antigravity での Gemma 4 利用方法は、Gemini API 経由とローカルLLM(Ollama など)経由の2つがあります。ここではローカル実行のセットアップを説明します。

Ollama のインストールと Gemma 4 モデルの取得

# macOS / Linux の場合
curl -fsSL https://ollama.com/install.sh | sh
 
# Gemma 4 モデルをダウンロード(約4GB)
ollama pull gemma4:12b
 
# 動作確認
ollama run gemma4:12b "こんにちは。一言で自己紹介してください。"
# 出力例: こんにちは!私はGemma 4です。Googleが開発したオープンモデルです。

Antigravity の Local LLM 設定

Antigravity の設定ファイル(~/.antigravity/config.json)に以下を追加します。

{
  "models": {
    "local": {
      "provider": "ollama",
      "model": "gemma4:12b",
      "baseUrl": "http://localhost:11434",
      "enabled": true
    }
  },
  "agents": {
    "defaultModel": "local"
  }
}

設定後、Antigravity を再起動するとモデル選択メニューに「Gemma 4 (Local)」が表示されます。詳細なローカルLLM設定についてはAntigravity でローカルLLMを設定・活用する完全ガイドも参考にしてください。


マルチエージェント構成を AGENTS.md で定義する

Antigravity のマルチエージェントは AGENTS.md ファイルでエージェントの役割を定義します。Gemma 4 をローカルで使う場合も、この定義ファイルを使います。

AGENTS.md の基本構成例

プロジェクトルートに AGENTS.md を作成します。以下はコードレビューとドキュメント生成を担う2エージェント構成の例です。

# Multi-Agent Configuration
 
## Manager
- Role: タスクを受け取り、適切なサブエージェントに振り分ける
- Model: local (Gemma 4)
- Responsibilities:
  - ユーザーのリクエストを分析する
  - レビューエージェントとドキュメントエージェントに指示を出す
  - 結果を統合してユーザーに報告する
 
## CodeReviewAgent
- Role: コードの品質・セキュリティ・可読性をレビューする
- Model: local (Gemma 4)
- Responsibilities:
  - 指定されたファイルのコードを解析する
  - 問題点と改善提案をリストアップする
  - セキュリティリスクがあれば優先的に報告する
 
## DocAgent
- Role: コードからドキュメントを自動生成する
- Model: local (Gemma 4)
- Responsibilities:
  - 関数・クラスのJSDocコメントを生成する
  - READMEの更新提案を作成する
  - 変更点をchangelogに追記する

Antigravity はこのファイルを読み込み、Manager エージェントを通じてサブエージェントにタスクを委譲します。


実践ワークフロー:PR提出前の自動レビューパイプライン

実際の開発現場で使いやすい、プルリクエスト前の自動チェックパイプラインを構築してみましょう。

ワークフローの流れ

  1. 開発者がコードを書き終える
  2. Antigravity のマルチエージェントが起動
  3. CodeReviewAgent がコードをレビューしてフィードバックを生成
  4. DocAgent がJSDocコメントと更新READMEを生成
  5. Manager が結果を統合してサマリーを提示

実行スクリプト例

プロジェクトの scripts/pre-pr-review.sh として以下を作成します。

#\!/bin/bash
# PR提出前のAIレビューを実行するスクリプト
 
set -e
 
TARGET_FILES=$(git diff --name-only HEAD~1 HEAD | grep -E '\.(ts|tsx|js|py)$')
 
if [ -z "$TARGET_FILES" ]; then
  echo "✅ レビュー対象ファイルなし"
  exit 0
fi
 
echo "🤖 Antigravity マルチエージェント レビュー開始..."
echo "対象ファイル:"
echo "$TARGET_FILES"
 
# Antigravity CLI でマルチエージェントを呼び出す
antigravity agent run \
  --config AGENTS.md \
  --task "以下のファイルをレビューし、問題点とドキュメント改善案を提示してください: $TARGET_FILES" \
  --model local \
  --output review-report.md
 
echo "📋 レビュー完了 → review-report.md を確認してください"
# 実行
chmod +x scripts/pre-pr-review.sh
./scripts/pre-pr-review.sh
 
# 出力例:
# 🤖 Antigravity マルチエージェント レビュー開始...
# 対象ファイル:
#   src/api/user.ts
#   src/components/UserCard.tsx
#
# [CodeReviewAgent] src/api/user.ts を解析中...
# [CodeReviewAgent] 問題点 2件 / 改善提案 3件 を検出
# [DocAgent] JSDoc コメントを生成中...
# [Manager] レポートを統合中...
# 📋 レビュー完了 → review-report.md を確認してください

このスクリプトを package.jsonpre-commit フックに組み込むと、コミット前に自動でレビューが走ります。


パフォーマンスチューニングのポイント

Gemma 4 をローカルで動かすマルチエージェントは、チューニングで応答速度を大幅に改善できます。

コンテキスト長の最適化

マルチエージェントでは複数エージェントがやり取りするため、コンテキストが膨らみやすいです。各エージェントに渡す情報は必要最小限に絞りましょう。

{
  "agents": {
    "contextWindow": 4096,
    "summarizeAfter": 2048,
    "parallelAgents": 2
  }
}

parallelAgents: 2 を設定すると、CodeReviewAgent と DocAgent が並列実行されて処理時間が短縮されます。

モデルの量子化バージョンを選ぶ

メモリが限られている環境では、量子化バージョンを選ぶと大幅に高速化できます。

# Q4 量子化版(メモリ半分・精度は若干低下)
ollama pull gemma4:12b-q4_K_M
 
# Antigravity の設定で切り替える
# config.json: "model": "gemma4:12b-q4_K_M"

Gemma 4 の詳細な機能についてはGemma 4 完全ガイド 2026で包括的に解説しています。


全体を振り返って

Antigravity × Gemma 4 のマルチエージェント構成で実現できることをおさらいします。

  • ローカル実行でAPIコスト0: クラウドを使わないためエージェント間の通信コストが発生しない
  • AGENTS.md で柔軟に役割定義: Manager とサブエージェントの役割を宣言的に設定できる
  • 実践的なCI/CDへの組み込み: pre-commit フックに組み込んでコードレビューを自動化できる
  • ハイブリッド構成も可能: 重要なエージェントだけクラウドAPIを使う柔軟な設計ができる

マルチエージェントの設計はプロジェクトの規模や目的によって最適解が変わります。まずは2〜3エージェントの小さな構成から始めて、手応えをつかんでから拡張していくのがおすすめです。

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