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Agents & Manager/2026-06-27中級

一度きりのプロンプトを、再利用できるサブエージェントに残す

Antigravity 2.0 の dynamic sub-agents で生まれた『うまくいったプロンプト』を、会話履歴に埋もれさせず再利用可能な定義として残す方法を、実際のファイル構成と蒸留手順とともにまとめました。

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夜中に一度だけ、驚くほど的確に動いたプロンプトがありました。リリース前のスクリーンショットを並べ、文言のはみ出しと端末ごとの余白を指摘させたものです。翌週、同じ作業をもう一度やろうとして、私はそのプロンプトを探せませんでした。会話のスクロールの奥に沈んでいたのです。

Antigravity 2.0 では dynamic sub-agents が複数のタスクを並行で引き受けてくれます。便利な反面、子エージェントへ渡した指示は会話のなかで生まれて、会話のなかで消えていきます。一度きりで終わらせるには惜しい働きほど、残し方を決めておく価値があります。

なぜ「うまくいったプロンプト」は二度と同じ働きをしないのか

理由は単純で、その場で書いたプロンプトには前提が書かれていないからです。

そのとき開いていたファイル、直前のやり取り、頭の中にあった暗黙の合格ライン。これらが揃って初めて成立していた指示を、文字列だけコピーしても再現できません。翌週の自分は、別のコンテキストの中にいます。

つまり残すべきは「プロンプトの文面」ではなく、「その指示が成立していた条件ごと」です。サブエージェントの定義とは、その条件を明文化したものにほかなりません。

再利用できるサブエージェント定義に必要な4つの要素

私が繰り返し使えると感じた定義には、共通して次の4つが入っていました。

役割と境界

何をする係なのかを一文で書きます。同じくらい大切なのが、してはいけないことです。

「スクリーンショットの体裁を点検する係。コードやアセットには触れない」のように、許可された範囲と禁止された範囲を両方明示します。境界を書かないと、子エージェントは親切心から余計な変更まで提案し、レビューの手間がかえって増えます。

入力と前提

どのファイル、どのディレクトリ、どの状態を見れば仕事ができるのかを書きます。

ここを曖昧にすると、毎回「対象はどれ?」というやり取りが発生し、再利用の旨味が消えます。入力を固定できない場合は、呼び出すときに渡すプレースホルダとして定義しておきます。

完了の定義

何をもって終わりとするか。ここが定義の心臓部です。

「各端末サイズで文言が枠内に収まっているか、収まっていない箇所を画面名とともに列挙する。問題がなければ『問題なし』とだけ返す」。出力の形まで決めておくと、結果を機械的に扱えるようになります。

失敗時のふるまい

判断できない、対象が見つからない、前提が崩れている。そうした場合に勝手に進めないことを書きます。

自動運用では特にここが効きます。曖昧なまま走られるより、止まって報告してくれるほうが、後始末の総量はずっと小さくなります。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
うまくいったプロンプトを4要素(役割・入力・完了条件・失敗時挙動)に分解して残す具体テンプレート
使い捨てプロンプトから再利用可能な定義へ蒸留する3ステップと、版を重ねて精度を上げる運用
個人開発で繰り返す定型作業(リリース準備・スクリーンショット差分確認)に落とし込んだ実例
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