壁紙アプリの更新作業の合間に Antigravity のアプリを更新した翌日、Marketplace を開くと見慣れた会社の名前がずらりと並んでいました。Figma、Linear、Notion、Stripe——どれも毎日のように触れているサービスで、気づけば「入れる」を押す指が先に動いていたのです。
手が止まったのは、そのあとでした。入れたプラグインがどのアカウントにつながっているのか、私は答えられなかったのです。
最初にお伝えしたいのは、順番です。入れる前に開発元を見て、入れたあとはアカウントの接続を見ます。 この二段階を分けておくと、迷う場面がかなり減りました。
2.28.2 で何が変わったのか
公式の changelog(2026年10月29日付の v2.28.2)には、次のように書かれています。
- Marketplace にパートナープラグイン(Figma、Linear、Notion、Stripe など)が加わり、Featured の枠ができました
- アカウントに接続するプラグインには Accounts タブが付き、アカウントの追加・再接続・切断ができます
- エージェントが会話の中で関連するプラグインを提案することがあります
- 会話履歴の独立したページは廃止されました
Accounts タブとプラグインの提案は、business と enterprise のアカウントではまだ使えない、とも明記されています。組織のアカウントで見当たらない場合は、不具合ではなく仕様の段階だと考えてよさそうです。
前日の v2.28.1(10月28日)では、Marketplace とサードパーティ製のプラグインページに、第三者の開発ツールであることの注意書きが出るようになりました。プラグインのページには、開発元・バージョン・Web サイトとリポジトリへのリンクが載ります。
なお、会話履歴のページが消えた件は別の記事に書いています。探し方は会話履歴のページが見当たらないときの三つの入口をご覧ください。
入れる前に見る三つのこと
導入ページで確かめることは、三つに絞っています。
| 確かめること | どこを見るか | 引っかかったとき |
|---|---|---|
| 開発元は誰か | 導入ページの developer 欄と Web サイト | 公式サイトから辿れない名前なら見送る |
| 中身を読めるか | リポジトリへのリンク | リンクが無い、または開けない場合は後回しにする |
| 手入れされているか | バージョンと、リポジトリの最終更新 | 長く止まっているなら、代わりの手段を先に探す |
三つ目だけは、ページを眺めても分かりにくいことがあります。リポジトリが GitHub にある場合、私は次のコマンドで状態を一度に引いています。
# OWNER/REPO は導入ページのリポジトリリンクから読み取る
gh api repos/OWNER/REPO \
--jq '{pushed_at, archived, license: .license.spdx_id, open_issues: .open_issues_count}'出力の pushed_at は最後に更新が入った日時、archived が true なら保守が終わっているしるしです。ライセンスが空(null)のときは、利用条件を別に確かめる必要があります。
このコマンドは、プラグインの安全性を保証するものではありません。確かめられるのは「誰かが手入れを続けているか」まで——それでも、入れるか迷う夜の最初の物差しにはなります。
入れたあとは Accounts タブを見る
アカウントに接続するタイプのプラグインでは、Accounts タブに接続の一覧が出ます。ここで、追加・再接続・切断ができます。
私は、導入した当日に一度だけ、次の二点を開いて確認するようにしています。
- どのアカウントでつながったかを見ます(仕事用と個人用が混ざっていないか)
- 使わなくなったとき、どこから切断できるかを見ます
サインインが途中で止まったように見えるときも、まずこのタブで接続の状態を見るのが近道です。再接続のボタンが用意されているのは、接続が切れることを前提にした作りだからだと受け取っています。
最初のうちの失敗と、いまの線引き
正直に書きます。拡張機能を入れ始めたころの私は、名前と評価だけを見て「入れる」を押していました。あとから、どの拡張がどのフォルダを読めるのか説明できないことに気づき、半日かけて入れ直したことがあります。結果は芳しくありませんでした。
いまの線引きは単純です。入れる前は人と中身を、入れたあとは接続を見ます。 無効化したプラグインには Enable ボタンが付く(v2.27.0)ので、迷ったら入れて外すより、無効のまま置いておく選び方もあります。
エージェントがプラグインを提案してくる場面でも、この順番は変えないようにしています。提案はあくまで入口で、判断は導入ページの上で行います。権限まわりの考え方は、MCP の道具を絞る話ですがMCP ツールを最小権限で許可する設計にまとめていますので、あわせてお読みいただければ幸いです。
個人開発の机で、いちばん困った場面を想像してみる
壁紙アプリのストア文面や配信の下書きを扱っていると、私自身は「どのサービスにどの権限で入っているか」を数か月後の自分が説明できるかどうかを、一つの目安にしています。プラグインも同じで、導入した日の私は元気でも、半年後の私は何も覚えていません。
だからこそ、導入ページの情報を一行のメモにしておく意味があります。たとえば次のような形です。
2026-11-02 / Notion / 開発元: 公式サイトから確認 / pushed_at: 確認済み / 接続: 個人アカウントのみこの一行があれば、更新後に挙動が変わったときも、何を最初に疑えばよいかが見えてきます。business や enterprise のアカウントで Accounts タブが出ない間は、接続の管理を組織側の運用に任せることになります。そのあいだは、導入の判断そのものをいっそう慎重に置くのが、私の落としどころです。
次にやること
まず、すでに入れているプラグインを一つ選び、導入ページの開発元とリポジトリのリンクを開いてみてください。そのうえで、上の gh api を一度だけ実行してみます。結果を手元のメモに一行残しておくと、次に更新が入ったとき、判断の叩き台になります。
この確認は、小さな手間です。それでも、自分のアカウントに何がつながっているかを言葉にできる状態は、いまも手放したくないと感じています。