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⟐ Editor View/2026-05-05初級

Antigravity で Python の仮想環境が認識されない — import が赤いまま消えないときの切り分け

Antigravity で venv・Poetry・uv・Conda の仮想環境が認識されず、import に赤線が出る原因を切り分けます。ターミナルとエディタのインタープリターのズレを確かめる手順と、ツール別の直し方をまとめました。

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個人開発の壁紙アプリに載せる画像を一括で整える、小さな Python スクリプトを書き足していた夜のことです。ターミナルで pip install は成功し、スクリプトも走るのに、エディタの import だけが赤い波線のまま消えませんでした。補完も効きません。

私が最初にお伝えしたいのは、この症状のほとんどが「ターミナルが使っている Python」と「エディタが見ている Python」の食い違いだということです。私はそこに気づくまで、パッケージを入れ直し、仮想環境を作り直し、30 分ほど同じ場所をぐるぐる回っておりました。結果は芳しくありませんでした。

最初の一手: 二つの Python を並べて見る

直す前に、ずれているかどうかを確かめます。ターミナルで次を実行してください。

which python        # Windows は where python
python -c "import sys; print(sys.executable)"
python --version

次に、Antigravity の右下のステータスバーに出ている Python のバージョン表示をクリックします。選択中のインタープリターのパスが見えるはずです。

  • パスが一致している: インタープリターは正しく選ばれています。原因は別にあります(後述の「それでも直らないとき」へ)。
  • パスが違う: エディタが別の Python を見ています。ここから先の手順の出番です。

ここで確かめたいのは、バージョンの数字ではなくパスの文字列です。3.12 と 3.12 でも、システムの Python と .venv の Python では中身のパッケージがまったく違います。

venv の場合

プロジェクト直下に python -m venv .venv で作った環境なら、インタープリターは次の場所にあります。

  • Mac / Linux: .venv/bin/python
  • Windows: .venv\Scripts\python.exe

コマンドパレット(Cmd+Shift+P / Ctrl+Shift+P)を開き、「Python: Select Interpreter」(日本語表示なら「インタープリターを選択」)を実行します。一覧に .venv が出ていればそれを、出ていなければ「Enter interpreter path」から上のパスを直接入力します。

# プロジェクトルートで作成
python -m venv .venv
 
# 有効化
source .venv/bin/activate     # Mac/Linux
.venv\Scripts\activate        # Windows
 
# パスの確認
which python

メニューの文言は拡張機能のバージョンで少し変わることがあります。見つからないときは、コマンドパレットに「interpreter」と打てば候補が絞られます。

Poetry の場合

Poetry は初期設定だと、仮想環境をホームのキャッシュ領域(Mac なら ~/Library/Caches/pypoetry/virtualenvs/ 以下)に作ります。プロジェクトの外にあるため、エディタの自動検出から漏れることがあります。

# 仮想環境をプロジェクト内の .venv に作らせる
poetry config virtualenvs.in-project true
 
# 既存の環境を作り直す
poetry env remove python
poetry install

こうしておけば .venv がプロジェクト直下にでき、venv と同じ扱いで拾われます。キャッシュ領域のままで使いたい場合は、poetry env info --path で出てきたパスの末尾に /bin/python を足して、インタープリターとして直接指定します。

uv の場合

uv は既定でプロジェクト直下に .venv を作るため、検出されやすい部類です。それでも uv sync の直後に反映されないことがあります。

uv sync
uv run python -c "import sys; print(sys.executable)"

uv run が出力したパスと、ステータスバーのパスを見比べてください。一致していなければ、インタープリターの選択をやり直します。依存を足したあとにパッケージが見つからない場合は、Antigravity × uv でパッケージが見つからないエラーの解決策 も合わせてご覧ください。

Conda の場合

Conda の環境は、venv よりも自動検出されにくい印象があります。まず環境の実体を確認します。

conda info --envs
# myenv    /opt/homebrew/Caskroom/miniconda/base/envs/myenv

出てきたパスに /bin/python を足したものを、インタープリターとして直接指定します。毎回選び直すのが面倒なら、プロジェクトの .vscode/settings.json に書いておく方法もあります(Antigravity は VS Code 系の設定ファイルを読み込みます)。

{
  "python.defaultInterpreterPath": "/opt/homebrew/Caskroom/miniconda/base/envs/myenv/bin/python"
}

ただし、これは自分のマシンのパスです。リポジトリで共有する場合は、他の方の環境で壊れないよう、.gitignore に入れるか、各自が書き換える前提で運用してください。

それでも直らないとき

パスが一致しているのに赤線が消えない場合は、次の四つを順に確かめます。

1. ウィンドウを開き直していない。 起動後に仮想環境を作った場合、エディタは古い一覧を持ったままです。コマンドパレットの「Developer: Reload Window」で再読み込みします。

2. 開いているフォルダがプロジェクトルートではない。 サブフォルダだけを開いていると、.venv が探索範囲の外になります。pyproject.toml や requirements.txt のある階層を開き直してください。

3. ターミナルの activate と、エディタの選択は別物。 ターミナルで activate しても、エディタのインタープリター選択は変わりません。逆に、エディタで選んだだけでは、すでに開いている古いターミナルは切り替わりません。新しいターミナルを開き直すと揃います。

4. 言語サーバーが古い状態を覚えている。 インタープリターを替えた直後は、Pylance などの言語サーバーが以前の環境を参照し続けることがあります。Reload Window でも直らなければ、拡張機能の再起動を試します。

四つ目に行き着くまでに、私は仮想環境を二度作り直しました。いま思えば、最初の「パスを並べる」だけで済んだ話でした。

まず二つのパスを並べ、食い違いを自分の目で確かめてから直します。 この順番だけは、急いでいる日でも崩さないようにしています。

チームで揃えたいとき

人によってパスが違う問題は、設定ファイルをいくら整えても残ります。Python のバージョンと環境をまとめて固定したいなら、DevContainer が近道です。手順は Antigravity DevContainer 完全セットアップガイド に書きました。Node.js 側で似た食い違いが起きている方は、Node.js バージョンが一致しない問題 も参考になるかもしれません。

次の一歩

いま開いているプロジェクトで、ステータスバーのパスと which python の出力を見比べるところから始めていただければと思います。ほんの数十秒の作業ですが、原因の半分はそこで見つかります。

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