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Editor View/2026-04-27中級

AntigravityでCmd+Kインラインエディットが反応しないときに見るべき7つのチェックポイント

Cmd+Kを押しても入力フィールドが出ない、出ても応答が返ってこない。Antigravityで頻発するインラインエディット不具合を、原因の切り分け順に解決していきます。

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「コードを選択して ⌘K を押したのに、いつものあの細い入力フィールドが現れない」「フィールドは出たけれど、エンターを叩いても延々とぐるぐる回り続ける」――Cmd+K インラインエディットが反応しなくなると、Antigravity を使う旨味が一気に半減します。私自身、Next.js のリファクタリング作業中に突然反応しなくなり、原因を追うのに30分以上溶かした経験があります。

上から順に1〜2分ずつ試していけば、ほとんどのケースで原因が特定できます。

まず疑うのは「キーバインドの上書き」

意外と多いのが、別の拡張機能やユーザー設定が ⌘K を奪っているケースです。⌘K は Antigravity ではインラインエディットですが、VS Code 由来のショートカットでは「キーバインドのチェイン(連続入力)」の起点として大量に登録されています。

⌘⇧P でコマンドパレットを開き、Preferences: Open Keyboard Shortcuts を実行してください。検索ボックスに cmd+k と入力すると、現在 ⌘K に割り当てられているコマンドが一覧で出ます。Antigravity 公式の antigravity.editInline(環境によって名称が異なる場合があります)が一番上に来ていれば正常ですが、別拡張のコマンドが上にいる場合は競合しています。

// keybindings.json — Cmd+Kをインラインエディット専用に固定する例
{
  "key": "cmd+k",
  "command": "antigravity.editInline",
  "when": "editorTextFocus && !inputFocus"
},
{
  "key": "cmd+k",
  "command": "-workbench.action.keychord.start"
}

2つ目のエントリで、VS Code 由来のキーチェイン起点を明示的に無効化しているのがポイントです。これを入れずに上書きだけすると、特定の状況下でフィールドが出ない・出ても挙動が不安定になることがあります。

モデルが選ばれていない・利用上限に達しているケース

ステータスバー右下にあるモデル名表示を確認してください。Gemini 2.5 Pro などのモデル名が出ていれば正常、Select Model のように選択を促す表示になっていれば、インラインエディットも応答しません。

利用上限に達した場合は、ステータスバーの色が薄くなるだけで明確なエラーが出ないことがあります。⌘⇧P から Antigravity: Show Usage を実行し、当日のクレジット残量を確認してみましょう。Free プランでは Cmd+K の応答が遅延する時間帯があるので、複雑なリファクタリングは時間をずらすか、有料プランへの切り替えを検討する価値があります。

私はリファクタリングが集中する時間帯は Pro プランに切り替えるようにしています。コストパフォーマンスについてはAntigravityのクレジットとクォータのトラブルシューティングガイドで詳しく解説していますので、合わせて参考にしてください。

選択範囲とコンテキストの取り扱いの罠

Cmd+K は「現在のカーソル位置」または「選択範囲」をコンテキストとして扱いますが、ここに微妙な落とし穴があります。

  • 選択範囲が0文字(カーソルだけ)でも動きますが、応答品質は大きく下がります
  • 選択範囲が1ファイルの全体(数千行)になると、入力後に長時間ぐるぐる回って失敗します
  • マルチカーソルで複数箇所を選択している場合、最後にクリックした位置のみコンテキストとして使われ、他の位置は無視されます

実用的には、関数1つぶんから50行程度の範囲を選んでから ⌘K を押すのが最も成功率が高いです。「ファイル全体を直したい」場合は Cmd+I のチャットや Agent 機能のほうが向いています。インラインエディットとチャットの使い分けはAntigravityのインラインチャットCmd+I徹底活用ガイドが参考になります。

ネットワーク・プロキシで黙って失敗するパターン

社内プロキシや VPN 経由で接続している環境では、インラインエディットだけが沈黙するケースがあります。チャット機能は WebSocket、インラインエディットは別エンドポイントへの HTTP/2 ストリーミングを使っていることが多く、プロキシのルールで後者だけ遮断されているのが原因です。

Settingshttp.proxy および http.proxyStrictSSL を確認し、プロキシ経由が必要な環境であれば以下のように明示的に設定してください。

{
  "http.proxy": "http://proxy.example.com:8080",
  "http.proxyStrictSSL": true,
  "antigravity.network.preferStreamingHttp": false
}

最後の antigravity.network.preferStreamingHttpfalse にすると、ストリーミングではなく分割応答に切り替わり、厳しいプロキシ環境でも通りやすくなります。応答は若干遅くなりますが、「全く動かない」よりは遥かにマシです。プロキシ環境全般の対処はAntigravityの社内プロキシ・ファイアウォール接続問題の解決法も併せてご覧ください。

拡張機能や IME との衝突

Vim 拡張、Emacs キーバインド拡張、入力補助系の拡張などが ⌘K をフックしていると、Antigravity 側まで信号が届きません。一度すべての拡張を無効化(Extensions: Disable All Installed Extensions in Workspace)して試し、復旧するなら拡張機能を1つずつ有効化して犯人を特定するのが確実です。

日本語環境では IME も曲者で、変換中に ⌘K を押すと IME 側が先に消費してしまいます。確定後に押せば問題ありませんが、無意識にやってしまうと「効いていない」と勘違いします。日本語入力固有の挙動についてはAntigravityでJapanese IME入力が崩れる問題の修正に詳しいので、IME 周りで悩んでいる方はこちらも確認してみてください。

それでも直らないときの最終手段

ここまで試しても駄目な場合、以下を順に実行します。

  1. Antigravity: Restart Extension Host をコマンドパレットから実行(再起動より軽い)
  2. それでも駄目なら Antigravity 自体を終了し再起動
  3. ユーザー設定 ~/.antigravity/settings.json をリネームして起動(設定リセットの効果)
  4. 最後の手段として、Antigravity の最新版を再インストール(プロファイルは保持されます)

経験上、3つ目の「設定リセット」で直るケースが意外と多いです。長く使っていると古い設定値や非互換オプションが残り続け、新しいバージョンとぶつかることがあります。

復旧したらやっておきたいこと

直ったあとに私が必ずやっているのは、keybindings.jsonsettings.json のバックアップを Git 管理下に置くことです。次に同じ症状に遭ったとき、git diff でどこが変わったかが一目で分かります。Antigravity の設定運用全般についてはAntigravityのカスタムルール・プロジェクト設定マスターガイドも参考になります。

エディタ設定を「いつでも戻せる状態」にしておくと、次のトラブルが10分の1の時間で解決できるようになります。今日はまず、現在の設定ファイルを dotfiles リポジトリにコピーするところから始めてみてください。

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