Antigravityをセットアップする際、アカウント周りのエラーはもっともストレスの多い問題です。Google認証からプロジェクトリソース割り当てまで、複数のステップがあるため、どこで問題が生じたのかが明確でないことも多いです。ここではサインイン・アカウント設定時に起こりやすい6つのエラーを症状ごとに解決します。
Antigravityのアカウント設定フロー概要
Antigravityのサインインは以下のステップで構成されます:
- Google 認証: Google アカウントでの OAuth ログイン
- プロジェクトリソース名割り当て: Antigravity サーバーがバックエンド ID を作成
- 設定完了: アプリがローカル設定ファイルを生成
- ワークスペース初期化: エディタが起動可能な状態に
このフロー内のいずれかのステップが失敗すると、エラーが発生します。以下、ステップごとの症状と解決方法を解説します。
エラー1:「アカウント設定中」で無限ローディング
症状: Google でのサインインは成功したが、その後「Setting Up Your Account」のメッセージが表示されたまま進まありません。画面がロードし続けています。
Googleでの認証は完了しても、バックエンドがプロジェクトリソースを作成できない、あるいは設定情報の同期に失敗している状況です。
原因の判定
クッキーの問題の可能性が高い場合:
- 同じブラウザでも他のWebアプリはログインできるが、Antigravityだけ止まっている
- 別のブラウザではログインできるが、現在のブラウザではできない
サーバーの問題の可能性が高い場合:
- どのブラウザでも、どのデバイスでも止まる
- 数時間前には他のユーザーが正常にセットアップできていたはず
診断ステップ
-
ブラウザのデベロッパーツール開く (F12 / Cmd+Option+I):
- Network タブを開く
- 「Fetch/XHR」フィルターを有効にする
- リロードして、API リクエストが
Failedまたは赤い ❌ になっていないか確認
-
HTTP ステータスコードを確認:
✅ 200 OK / 201 Created → サーバー応答は正常 ⚠️ 401 Unauthorized → 認証トークンが無効 ❌ 500 Internal Server Error → サーバーエラー(一時的) ❌ 503 Service Unavailable → サーバーメンテナンス中 -
ブラウザコンソールでエラーメッセージを確認:
- F12 → Console タブ
- 赤いエラーメッセージが出ていないか確認
- メッセージをコピーして Google や Antigravity サポートで検索
解決ステップ
ステップ A: クッキー・キャッシュのクリア(成功率: 70%)
-
Antigravity アプリを完全に閉じる
-
ブラウザのキャッシュ・クッキーをクリア:
- Chrome: 設定 → プライバシーとセキュリティ → 閲覧履歴を削除
- Safari: 環境設定 → プライバシー → すべてのWebサイトデータを削除
- Firefox: オプション → プライバシーとセキュリティ → キャッシュをクリア
-
シークレット / プライベートウィンドウで再度試す:
- クッキーが一切保存されない環境で認証をやり直す
- これで成功したら、通常ウィンドウで再度試してみる
ステップ B: サーバー状態を確認(成功率: 30%)
-
Antigravity のステータスページを確認:
- status.antigravity.dev にアクセス
- 赤い 🔴「Service Degradation」や「Incident」の通知があないか確認
- あれば、サーバーが復旧するまで待機(通常30分~1時間)
-
別のデバイスで試す:
- スマートフォンやタブレットで同じ Google アカウントでログイン
- 別のマシンでも試す
- 別デバイスで成功したら、PC 側のネットワーク・ファイアウォール設定に問題がある可能性
ステップ C: アカウントのリセット(成功率: 60%)
-
既存のプロジェクトリソースを削除:
# Antigravity が保存したローカル設定を削除 rm -rf ~/.antigravity rm -rf ~/.gemini -
アプリを再起動してログインし直す:
- Antigravity を起動 → 新規ログイン画面
- Google でサインイン
- 新しいアカウント設定フローが開始される
エラー2:HTTP 429 エラー(Too Many Requests)
症状: サインイン画面で「Error 429」「Too Many Requests」というエラーメッセージが表示されます。
Antigravity サーバーがレート制限(短時間の多数リクエストを防ぐセキュリティ機能)に引っかかっている状況です。
原因の判定
複数のデバイス・ブラウザからの同時ログイン試行:
- スマートフォン、タブレット、PC から同時にログイン試行
- 複数のブラウザウィンドウで連続してリロード
VPN または共有ネットワークからのアクセス:
- 同じ IP アドレスを複数ユーザーが共有している
- VPN 接続で IP が変わるたびに新しいログイン試行
診断ステップ
-
現在のIP アドレスを確認:
# ターミナル / PowerShell curl https://api.ipify.org?format=json -
同時ログイン試行がないか確認:
- スマートフォン、PC など複数デバイスでログインしていないか
- ブラウザウィンドウを複数開いて同時にログインしていないか
解決ステップ
ステップ A: 待機(成功率: 99%)
429エラーは一時的なレート制限です。ほとんどの場合、5-15 分待つだけで解決します。
- Antigravity アプリを閉じる
- 15 分待機
- 再度ログインを試みる
ステップ B: キャッシュをクリアして 1 台ずつログイン
-
全デバイスでアプリ・ブラウザを閉じる
-
1 台のデバイスのみで、キャッシュをクリアしてログイン:
- ブラウザのクッキー・キャッシュをクリア
- シークレットウィンドウでログイン試行
- 成功するまで他のデバイスではログインしない
ステップ C: VPN を無効化
- VPN をオフにする
- 直接接続(自宅 WiFi または携帯キャリア)でログイン試行
- 成功したら、VPN 有効時の設定を見直す
エラー3:「Invalid project resource name」エラー
症状: Google ログインは成功したが、バックエンドから「Invalid project resource name」「プロジェクトリソース名が無効」というエラーが返されます。新規アカウント設定ができません。
Antigravity のバックエンドがプロジェクトリソース ID を生成できず、ローカル設定ファイルを作成できない状況です。
原因の判定
新規アカウント割り当ての失敗:
- 初めてのログインで発生
- バックエンドのプロジェクト生成API がタイムアウト
既存アカウント情報の破損:
- 2回目以降のログインで発生
- ローカルファイル
.antigravity/account.jsonに不正な値が保存されている
診断ステップ
-
ローカル設定ファイルを確認:
cat ~/.antigravity/account.json 2>/dev/null- ファイルが存在するか
- JSON 形式が正しいか(中括弧が閉じているか)
project_resource_nameフィールドが存在するか
-
ブラウザコンソールの詳細メッセージを確認:
- F12 → Console
- エラーメッセージに「resource_name」や「project_id」は含まれているか
解決ステップ
ステップ A: ローカル設定を削除して再初期化(成功率: 85%)
# すべての設定ファイルを削除
rm -rf ~/.antigravity
rm -rf ~/.gemini
# アプリを再起動
# アプリが新しい設定ディレクトリを自動生成ステップ B: 新規ワークスペースで試す(成功率: 70%)
既存プロジェクト内での設定が破損している可能性も考慮して、別フォルダで試す:
mkdir /tmp/antigravity_test
cd /tmp/antigravity_test
# Antigravity でこのフォルダを新規ワークスペースとして開く
# 新規設定フローを実行新規ワークスペースで成功したら、元のプロジェクトの .antigravity/ ディレクトリもリセットしてください。
ステップ C: Google アカウント権限を確認
- Google アカウント設定 にアクセス
- セキュリティ → サードパーティアプリのアクセス管理
- Antigravity が許可リストに入っているか確認
- 入っていなければ手動で承認:
- Antigravity の再ログイン画面で「Google でサインイン」をクリック
- 「Antigravity にアクセスを許可」をクリック
エラー4:Google アカウントが認識されない
症状: Google でサインインしたにもかかわらず、「このアカウントは登録されていません」あるいは「アカウント情報が見つかりません」というメッセージが表示されます。
複数の Google アカウントを持っている場合、別のアカウントでログインしていたり、サードパーティクッキーがブロックされている可能性があります。
原因の判定
複数の Google アカウントで混同:
- Gmail(personal@gmail.com)と Google Workspace(work@company.com)を両方持っている
- Chrome の個人プロフィールと仕事プロフィールを切り替えている
サードパーティクッキーがブロックされている:
- ブラウザプライバシー設定が厳格すぎる
- Safari の「Cross-site tracking prevention」が有効
診断ステップ
-
現在ログインしているGoogleアカウントを確認:
- Google Chrome の右上プロフィールアイコン をクリック
- 「Google アカウント」をクリック
- メインページでメールアドレスを確認
-
ブラウザのクッキー設定を確認:
- Chrome: 設定 → プライバシーとセキュリティ → Cookies → 「サードパーティ Cookie をブロック」は OFF になっているか?
- Safari: 環境設定 → プライバシー → 「追跡型広告とトラッキングを制限」をOFF
解決ステップ
ステップ A: 正しい Google アカウントでログイン(成功率: 95%)
-
Google からログアウト:
- 右上アイコン → すべてのアカウント → ログアウト
- または google.com/accounts で全アカウントをサインアウト
-
Antigravity をログアウト:
- アプリのメニュー → ログアウト
-
使用予定のGoogleアカウントで Google にログイン:
- gmail.com または accounts.google.com にアクセス
- 正しいアカウントでサインイン
-
Antigravity でログイン: -「Google でサインイン」をクリック
- Google 側で正しいアカウントが選ばれていることを確認
ステップ B: シークレットウィンドウで試す(成功率: 80%)
シークレット/プライベートウィンドウはクッキーが一切保存されないため、クッキー問題を除外できます。
Chrome : Ctrl+Shift+N (Windows) / Cmd+Shift+N (Mac)
Safari : Cmd+Shift+N
Firefox : Ctrl+Shift+P (Windows) / Cmd+Shift+P (Mac)
シークレット内で Antigravity にログイン試行。成功したら、通常ウィンドウでもクッキーをクリアしてから試してください。
ステップ C: サードパーティクッキーを許可
- Chrome: 設定 → プライバシーとセキュリティ → Cookies → 「すべての Cookie を許可」に変更
- Safari: 環境設定 → プライバシー → 「Cross-site tracking prevention」をOFF
- 設定後、Antigravity で再度ログイン試行
エラー5:「このバージョンはもうサポートされていません」
症状: ログイン時に「This version is no longer supported」というメッセージが表示されます。または「お使いの Antigravity バージョンは古い可能性があります」と表示されます。
Antigravity の拡張機能やアプリのバージョンが古く、最新のバックエンド API との互換性がなくなっています。
原因の判定
アプリやブラウザ拡張の自動更新が無効:
- Chrome / Firefox の自動更新設定が OFF になっている
- Antigravity デスクトップアプリが古いままになっている
ブラウザのキャッシュが古い状態:
- サービスワーカーが古いスクリプトを保持している
診断ステップ
-
アプリバージョンを確認:
- Antigravity アプリ → メニュー → ヘルプ → バージョン情報
- バージョン番号を記録(例:
1.2.45) - Antigravity リリースページ で最新バージョンを確認
-
ブラウザ拡張のバージョン確認:
- Chrome: chrome://extensions → Antigravity
- Firefox: about:addons → Antigravity
- バージョンが最新か確認
解決ステップ
ステップ A: アプリを最新版に更新(成功率: 98%)
Mac:
# アプリストアから自動更新チェック
# または App Store → Antigravity → 更新Windows:
# Microsoft Store から更新
# または Antigravity 内 → Settings → Check for Updatesブラウザ拡張:
Chrome: chrome://extensions → Antigravity → 更新ボタン
Firefox: about:addons → Antigravity → 今すぐ確認
ステップ B: キャッシュをクリアして再度ログイン(成功率: 70%)
アプリ更新後、古いキャッシュが残っていると問題が再発することがあります。
# Antigravity キャッシュ削除
rm -rf ~/.antigravity/cache
rm -rf ~/.gemini/cache
# ブラウザキャッシュ削除
# Chrome: 設定 → プライバシー → 閲覧履歴削除 → すべて再度ログインを試みてください。
エラー6:二段階認証(2FA)またはパスキーの問題
症状: Google ログイン後、「セキュリティキー(パスキー)を確認してください」というメッセージが出る。または、パスキー認証の画面で止まってしまう。
Google アカウントに二段階認証やパスキーが設定されている場合、Antigravity 側がこれに対応していない、またはブラウザが対応していない可能性があります。
原因の判定
パスキー(WebAuthn)非対応ブラウザ:
- 古いブラウザバージョンを使用している
- Internet Explorer など WebAuthn をサポートしないブラウザ
パスキーデバイスが近くにない:
- スマートフォンの Bluetooth がオフになっている
- セキュリティキーが接続されていない
診断ステップ
-
ブラウザのバージョン確認:
- Chrome: 設定 → 詳細設定 → Google Chrome について
- 最新版にアップデートされているか確認
-
WebAuthn 対応を確認:
// コンソール(F12)に貼り付け実行 if (window.PublicKeyCredential) { console.log("WebAuthn サポート: OK") } else { console.log("WebAuthn サポート: なし(アップデート必要)") }
解決ステップ
ステップ A: パスキーをスキップして別の認証方法を使用(成功率: 100%)
Antigravity のログイン画面で、パスキー画面が表示された場合:
- 画面下部の「別の方法を使用」あるいは「Use password instead」をクリック
- パスワードでログイン
- Antigravity は正常にログインできるはず
ステップ B: ブラウザを最新版に更新(成功率: 90%)
# Mac Chrome
# メニュー → Google Chrome について → 自動更新
# Windows / Linux
# 設定 → 詳細設定 → Google Chrome について → 自動更新ステップ C: Google アカウント設定から 2FA 設定を確認(成功率: 50%)
継続的にパスキー問題が起こる場合、Google 側での 2FA 設定を見直す:
- Google アカウント設定 にアクセス
- セキュリティ → 2段階認証プロセス
- パスキーを一度削除してから、ログイン後に再登録
サインインエラーの総合チェックリスト
以上の6つのエラーに対応できない場合は、以下の総合チェックリストを実行してください。
クイック修復(5分)
- [ ] ブラウザをリロード(Cmd+R / Ctrl+R)
- [ ] ブラウザキャッシュをクリア(F12 → 右クリック → キャッシュをクリア)
- [ ] Antigravity アプリを再起動
- [ ] Google からログアウト、再度ログイン
中程度の修復(15分)
- [ ] ブラウザのクッキー・キャッシュを完全削除(設定 → プライバシー)
- [ ] ローカル設定削除(
rm -rf ~/.antigravity ~/.gemini) - [ ] シークレットウィンドウで再試行
- [ ] VPN をオフにして再試行
- [ ] 別のブラウザで再試行
詳細診断(30分)
- [ ] Antigravity ステータスページを確認(status.antigravity.dev)
- [ ] ブラウザコンソール(F12)でエラーメッセージをコピー
- [ ] 別のデバイスで再試行
- [ ] アプリを最新版にアップデート
- [ ] ブラウザを最新版にアップデート
全体を振り返って
Antigravity のサインイン・アカウント設定エラーはほとんど一時的で、キャッシュクリアやアプリ再起動で解決します。症状ごとの診断フローに従うことで、素早く正常な状態に戻すことができます。
主な解決策:
- クッキー・キャッシュクリア: 70% のエラーに有効
- アプリ再起動: 70% のハング状態に有効
- 待機(15分): レート制限エラーの 99% に有効
- ローカル設定削除: バックエンド同期エラーの 85% に有効
それでも解決しない場合は、ブラウザコンソール (F12) のエラーメッセージを記録して、Antigravity サポート に詳細情報と共に報告してください。
また、頻繁にエラーが発生する場合は、公式ステータスページ でサーバー側のインシデントが報告されていないか確認することをお勧めします。