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Tips & 活用術/2026-04-16中級

Antigravity のエージェントが修正ループに陥ったとき、確実に抜け出す方法

Antigravity のエージェントが同じコードを何度も修正し続けるループ状態に陥ったとき、根本原因を特定して確実に抜け出すための実践的な対処法を解説します。

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「また同じエラーを修正しようとしている…」と感じたことはありませんか。Antigravity のエージェントが同じ箇所を繰り返し修正し、気づいたらコードがどんどん壊れていく、あの状況です。

私自身、ある Next.js プロジェクトで型エラーを修正しようとしたとき、エージェントが1時間以上同じ型定義を書き直し続け、最終的に any の嵐になってしまった経験があります。あの徒労感は忘れられません。

このループは起きる原因がはっきりしており、それがわかれば対処も難しくありません。

ループには3種類ある

まず「何のループが起きているか」を見極めることが、解決の第一歩です。

修正ループ(Fix Loop): エージェントがエラーを修正するたびに別のエラーが生まれ、永遠に修正を続ける状態。TypeScript の型エラーや lint エラーでよく発生します。根本原因を取り除かず症状だけを直しているために起こります。

確認ループ(Verification Loop): エージェントがコードを変更した後、テストや型チェックを実行し、失敗したので再度修正…という繰り返し。テスト設計が壊れているか、テスト環境が誤った状態を返し続けている場合に起きます。

コンテキストループ(Context Loop): エージェントがどこまで作業したかを忘れ、同じファイルや同じ変更を何度も適用しようとする状態。コンテキストウィンドウが限界に近づいているとき、またはプロジェクトが大きすぎてエージェントが自分の変更を追えなくなったときに発生します。

どれが起きているかを確認するには、エージェントの出力を2〜3ターン見るだけで判断できます。「同じファイルを繰り返し編集しているか」「修正後に同じエラーが再現しているか」「変更の理由が毎回変わっているか」——この3点が目安です。

まず「手を止める」ことが最優先

ループに気づいたら、まずエージェントを止めてください。続けさせてもコードが悪化するだけです。

Antigravity のエージェントは Esc キーまたは停止ボタンで中断できます。中断したら、チェックポイントをすぐに確認してください。左サイドバーの「Checkpoints」から、ループが始まる前の状態に戻れます。

# チェックポイントで戻れない場合は git で状態確認
git status
git diff HEAD
git log --oneline -5

ループ中にエージェントが加えた変更を全部取り消したい場合は、以下で戻れます:

# ループ前の最後のコミットまで戻す
git stash
# または
git checkout -- .

いきなり変更を消すのが不安な場合は、現状を一時保存してから戻すのがおすすめです:

git stash push -m "agent-loop-state"
git stash list  # 保存されたことを確認

根本原因を断つ

ループを止めたら、なぜループが起きたかを30秒だけ考えてください。ここをスキップして「もう一度やり直す」と、同じループが繰り返されます。

修正ループの場合

型エラーや lint エラーの修正ループは、たいていエージェントに「エラーを消せ」という指示しか与えていないのが原因です。エラーの根本(例えば依存ライブラリのバージョン不一致、設計上の型の不整合)は伝えていません。

再開するときは、エラーの内容を貼り付けて、こう聞くと効果的です:

以下のエラーが繰り返し発生しています。
修正するたびに別のエラーが生まれるため、表面的な修正ではなく
根本原因を特定してほしいです。修正を始める前に原因の仮説を教えてください。

[エラーメッセージをここに貼る]

「修正を始める前に原因の仮説を」というフレーズが重要です。これによりエージェントが分析フェーズを経てから手を動かすようになり、ループ率が大幅に下がります。

確認ループの場合

テスト失敗のループは、テスト環境が壊れているまま実行し続けていることが多いです。

# テスト環境をクリーンにリセット
rm -rf node_modules/.cache
rm -rf .next
npm run test -- --clearCache 2>/dev/null || jest --clearCache
 
# 問題のあるテストだけを単独で実行して確認
npx jest path/to/failing.test.ts --verbose

環境問題ではなくテスト自体が壊れている場合、エージェントに「このテストは現在の設計では通らない前提のはずか?」と確認するのが早道です。削除すべきテストを修正しようとしているケースも少なくありません。

コンテキストループの場合

エージェントが自分の変更を追えなくなっている場合、新しい会話を始めるのが最も確実です。

その際、現在の状態を簡潔にまとめたコンテキストを渡すと効果的です:

現在のプロジェクト状態:
- 作業対象: src/components/UserProfile.tsx
- 達成済み: 型定義の修正(完了)、API連携(完了)
- 未完了: テストの更新
- 注意点: UserProfile は User 型と Profile 型を分離して管理している

今から「テストの更新」だけをお願いします。

スコープを明確にすることで、エージェントが「何をすべきか」を迷わなくなります。

ループを防ぐプロンプト設計

事後対処だけでなく、ループが起きにくい作業の進め方があります。

変更を小さく区切る: 「全部一気に修正して」という指示はループを招きやすいです。「まず型エラーだけ修正して」「次にテストを通して」のように段階を分けると、各ステップでエージェントが迷うことが減ります。

確認ポイントを設ける: 大きな変更の前に「変更する前に、どのファイルを変更する予定か教えてください」と聞く習慣が有効です。想定外の変更に早めに気づけます。

エラーを直接渡す: エラーが出たら、エラーメッセージをそのままコピーしてエージェントに渡してください。「動かない」「エラーが出た」だけでは情報が足りず、エージェントが推測で修正を試みてループに入りやすくなります。

エージェントに Plan Mode を使ってもらう

Antigravity の Plan Mode(Shift+Enter で計画を提示させる)は、ループ予防に非常に効果的です。

修正が複雑そうなとき、いきなり実行させるのではなく「計画を立てて」と伝えてみてください:

このエラーを修正したいのですが、まず変更計画を教えてください。
実行は計画を確認してからにします。

エラー: [内容]

計画の時点でおかしな方向に進んでいれば修正を指示できます。ループが始まる前に軌道修正できるのが最大のメリットです。

それでもループが続く場合

上記を試してもループが止まらないなら、以下を確認してください:

プロジェクトが大きすぎてエージェントのコンテキストに収まっていない可能性があります。AGENTS.md(または GEMINI.md)にプロジェクトの構成を簡潔にまとめ、エージェントが参照できる状態にしておくと安定します。

また、Antigravity 自体の一時的な不具合の場合もあります。IDE を再起動して同じ作業を試すだけで解決することもあります。


修正ループは「エージェントが頭が悪い」のではなく、「指示とコンテキストが足りていない」ことがほとんどです。止め方と再開の仕方さえ覚えておけば、ループに焦る必要はなくなります。

次回ループに入ったら、まず Esc で止め、チェックポイントを確認し、30秒だけ原因を考えてから再スタートしてみてください。それだけでだいぶ変わります。

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