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Agents & Manager/2026-04-22中級

Antigravity の Walkthrough が表示されない・空になる時の対処法

Antigravity の Walkthrough パネルが空のまま、読み込み中から進まない、古い内容が残る。そんな症状を原因別に切り分けて直す手順をまとめました。

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エージェントに長時間タスクを投げて戻ってきたら、Walkthrough パネルが空白のまま。何度クリックしても「Loading...」から進まありません。この状況に一度でも遭遇すると、エージェントの判断を追えないまま変更だけが積み上がっていく気持ち悪さに気づくはずです。

Walkthrough は Antigravity の信頼設計の要になる機能で、ここが見えないと「AI が勝手に動いた」状態そのままになります。私自身、開発中に何度か Walkthrough の不具合に遭遇してきましたが、幸いなことに原因は数パターンに集約されます。ここでは実際に直せた手順を、軽い対処から順に整理しました。

最初に確認すべき 3 つの基本チェック

深い調査に入る前に、ここだけで 7 割ほどの症状は解決します。

1. タスクが実際に完了しているかを Manager Surface で確認する

Walkthrough はタスク完了後に生成されます。Manager Surface(左サイドバーのタスク一覧)で該当タスクのステータスが In Progress のままだと、Walkthrough は未生成で当然です。ステータスアイコンが回転中の場合は、単にエージェントがまだ作業中なだけというケースが意外に多いです。

2. パネルを一度閉じて開き直す

Cmd + Shift + P(macOS)/ Ctrl + Shift + P(Windows)でコマンドパレットを開き、Antigravity: Reload Walkthrough Panel を実行します。内部的には React のコンポーネントツリーを再マウントするだけですが、これだけで描画系のバグの多くがリセットされます。

3. Antigravity 自体を再起動する

それでも表示されない場合は、Antigravity を一度完全に終了して再起動します。macOS では Cmd + Q で完全終了してから起動し直してください。Dock からウィンドウを閉じただけではプロセスが残り続けるので注意が必要です。

ここまでで直らない場合は、次のセクションに進んでください。

症状別の原因切り分け

Walkthrough の不具合は、大きく 3 つのレイヤーに分解できます。どの層で詰まっているかを特定すると、対処が一気に早くなります。

パターン A: ローカルキャッシュの破損

~/.antigravity/cache/walkthroughs/ 配下に一時ファイルが溜まりすぎていたり、書き込み途中で異常終了して不整合を起こしているケースです。経験上、Antigravity を macOS のシステムアップデート中に強制再起動した後などに発生しやすいです。

対処は次のとおりです。

# 現在の Walkthrough キャッシュサイズを確認
du -sh ~/.antigravity/cache/walkthroughs/
 
# 念のためバックアップを取ってから削除
mv ~/.antigravity/cache/walkthroughs \
   ~/.antigravity/cache/walkthroughs.bak.$(date +%Y%m%d)
 
# Antigravity を起動すると自動で再作成される

キャッシュを消すと過去の Walkthrough 履歴は失われますが、進行中のタスクや記憶(Memory)は別領域なので影響しません。削除前に walkthroughs.bak.* としてリネームしておけば、問題が解決した後に戻すことも可能です。

パターン B: Manager Surface との同期ズレ

Walkthrough はタスクメタデータと内容ログが別々に保存される構造になっているため、どちらか一方だけが破損することがあります。具体的には Manager Surface にはタスクが並んでいるのに、そのタスクをクリックしても Walkthrough が空になる症状です。

この場合は、該当タスクを右クリックして Regenerate Walkthrough を選びます。このコマンドは内部的に、タスクの実行ログ(ツール呼び出し履歴・差分・会話)から Walkthrough を再構築します。再生成には数秒かかりますが、ログ自体が残っていれば高確率で復元できます。

もしタスク実行ログそのものが消えていた場合は、残念ながら再生成は不可能です。次回以降のタスクで同じ状況を防ぐため、Manager Surface の運用ガイド にあるログ保持期間の設定を見直しておくと安心です。

パターン C: 拡張機能やネットワークによる干渉

組織のネットワーク環境で発生しやすいパターンで、プロキシや VPN が Antigravity のバックエンド通信をブロックしているケースです。Walkthrough の描画には内部的に SSE(Server-Sent Events)接続が使われているため、長時間接続を切るタイプのプロキシと相性が悪いことがあります。

診断には Developer Tools が便利です。Cmd + Shift + I で開き、Network タブで walkthrough をフィルタして、ステータスコードを確認します。

  • 200 だが中身が空 → バックエンドは応答しているが、データが未生成。パターン B を疑う
  • 504Pending で止まる → プロキシ側の切断。社内ネットワーク担当者に SSE 通信の許可を依頼するか、一時的にモバイル回線で再試行する
  • 401 / 403 → 認証エラー。Cmd + , から設定 → Account → Re-authenticate を実行する

個人的にはプロキシが絡む場合、NO_PROXY 環境変数に *.antigravity.google を追加しておくと、SSE 系の切断をかなり減らせる印象があります。

Walkthrough が「古い情報」のまま固まる場合

新しくタスクを実行したのに、Walkthrough に前回のタスク内容が表示され続ける症状です。これはキャッシュキーの衝突が原因で、複数のワークスペースで同じフォルダ名を使っていると発生しやすくなります。

解決策としては、ワークスペース識別子をリセットします。

# ワークスペース設定ファイルのパスを確認
ls ~/.antigravity/workspaces/
 
# 該当ワークスペースの ID を再生成
# (ファイル名の末尾のハッシュを削除すると次回起動時に再採番される)
mv ~/.antigravity/workspaces/my-project-abc123.json \
   ~/.antigravity/workspaces/my-project.json

この操作の後、Antigravity で該当フォルダを開き直すと新しい ID が採番されます。過去の Walkthrough 履歴は my-project-abc123.json 側に残るので、必要な情報があればバックアップから拾い出せます。

それでも解決しない場合の最終手段

ここまでの手順でも直らない場合、設定とプロファイルの完全リセットを検討します。ただしメモリやカスタムルールも消えるため、実行前に必ず下記をエクスポートしてください。

  • ~/.antigravity/memory/ — 学習済みの文脈・知識
  • ~/.antigravity/rules/ — カスタムルール
  • ~/.antigravity/snippets/ — 保存済みスニペット

バックアップ後、Antigravity のインストーラから「Reset User Profile」を選ぶか、以下のコマンドで手動初期化します。

# 完全リセット前の最終バックアップ
tar czf ~/antigravity-backup-$(date +%Y%m%d).tar.gz ~/.antigravity/
 
# プロファイルを初期化
rm -rf ~/.antigravity/cache/
rm -rf ~/.antigravity/state/

リセット後は Walkthrough だけでなく設定全般が初期状態に戻るため、認証からやり直す形になります。ここまで来るケースは稀ですが、長期間アップデートを重ねた環境では状態ファイルが矛盾を起こしやすいので、定期的な「まっさらな状態への戻し」は有効な予防策でもあります。

再発防止のために覚えておきたいこと

Walkthrough の不具合を根本から減らすには、次の 3 つを習慣にしておくのが効きます。

ひとつ目は、長時間タスクを投げる前に Task Granularity を見直すことです。1 つのタスクに詰め込みすぎると Walkthrough が肥大化し、読み込みも遅くなります。私は 30 分以上かかりそうなタスクは、必ず タスク粒度の設計ガイド の考え方で分割するようにしています。

ふたつ目は、エージェントが生成したコードを Diff View で確認する習慣 をセットで持つことです。Walkthrough が見えない時でも、Diff View さえあれば最低限の確認は担保できます。

みっつ目は、変更が反映されない別系統の症状(コード変更が適用されない時の対処)と Walkthrough の問題を混同しないことです。前者はエージェントの書き込み段階の問題、後者は記録の表示段階の問題で、対処の起点がまったく違います。

Walkthrough は「AI と一緒に開発する」という体験の信頼を支える仕組みです。うまく動いている間は空気のような存在ですが、止まった瞬間にその価値を思い出します。この記事が、同じ場面で止まってしまった方の時間を少しでも減らせたらうれしいです。まずは Manager Surface でタスク状態を確認するところから、落ち着いて試してみてください。

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