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Agents & Manager/2026-05-22中級

壁紙アプリの夜間アセット更新を Background Agent に任せる — 時間予算・重複検出・完了ゲートまで含めた運用設計

壁紙アプリの夜間アセット更新を Antigravity の Background Agent に任せた実運用記録を、再現できる形に落とし込みました。タスク定義の書き方、知覚ハッシュによる重複検出、12 プロファイル一括リサイズ、5 分で終わる朝の確認レポート、そして時間予算と完了ゲートの設計までをコード付きでまとめます。

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5月の連休明け、Mac の前に座ると Antigravity のウィンドウが静かに開いたままになっていました。前夜に仕込んだ Background Agent が、壁紙アプリ用の新しいアセット 12 点をフォルダにきれいに並べ、A/B 用のサムネイル、メタデータの下書き、ストア説明文の差分まで一つずつコミット待ちの状態にしていたのです。手を動かして「整えて」くれている感覚があって、その朝は珍しく、コーヒーを淹れるよりも先に画面を眺めていました。

私は個人開発で iOS / Android アプリを長く運営していて、ジャンルの中心は壁紙・癒し・引き寄せ系です。運営を続ける上で一番の負荷はコードよりも「毎日のアセット更新と申請周りの細かい作業」でした。この記事は、その夜間ルーチンを Antigravity の Background Agent に任せた3週間を、後から自分でも再現できる手順とコードに落とし込んだものです。所感だけでなく、タスク定義・重複検出・リサイズ・完了ゲートまで、実際に動かしている形をそのまま残します。

なぜ「夜間アセット更新」が最初の自動化対象だったのか

iOS と Android で並走している壁紙アプリの更新リズムは、私の場合だいたい次のような形に落ち着いていました。日中に新しいモチーフのスケッチや色味の検討を進め、夜に画像書き出しと命名規則のチェックを行い、翌朝にメタデータを整えてストアに反映する、というサイクルです。問題は、夜の書き出しと命名規則のチェックがほぼ毎日発生し、しかも自由度がほとんどない「単純だが間違えると怖い作業」だった点です。

「単純だが間違えると怖い」という性質は、エージェントとの相性が良いと以前から感じていました。判断要素が少ない一方で、人がやると注意力の摩耗で必ずどこかでミスが入る作業です。AdMob の収益が安定している間は、命名規則のずれや解像度違いを見逃した日が一日あるだけで、その夜の配信スロットを一日落とすことになります。深夜に手元でやり直す気力もなく、いつかは手放したいと考えていました。

自動化の対象を選ぶとき、私は「失敗しても致命傷にならず、かつ毎日発生し、判断の幅が狭い」という3条件で測ります。コードのリファクタリングは判断の幅が広すぎ、ストア説明文の最終調整は失敗が致命傷になりやすい。残ったのが、画像・テキスト・ストア用ファイルという「アセットの宿直」でした。最初の一歩としては、ちょうど良い手触りの作業だったと思います。

3週間で落ち着いたパイプラインの全体像

3週間で落ち着いた構成は、最初の設計よりかなり素朴になりました。Background Agent に時間枠を与え、その中で次の4つだけを順番に処理してもらっています。

  1. 前日に書き出した新規アセット 10〜20 点の解像度・色空間・ファイル名規則の検証
  2. iPhone / iPad / Android タブレットの解像度ごとへの一括リサイズと再書き出し(12 プロファイル)
  3. App Store / Google Play 用メタデータ草稿の生成(ja, en, zh-Hant, ko, de, fr, es, pt-BR, it の 9 言語)
  4. 朝 5 時時点の差分レポートを Markdown で 1 ファイルだけ生成し、リポジトリのトップに置く

最初は「失敗したらロールバックも自動で」と欲張りに設計しましたが、3日目には外しました。任せる仕事の線が複雑になるほど朝の確認に時間がかかり、結果として人間の負荷が逆に増えてしまったからです。今は「失敗していたら作業を止めて、朝の私に判断を委ねる」という、職人的にいえば「迷ったら手を止める」方針で安定しています。

道具を増やすより、任せる範囲を削るほうが効きました。自動化の初期は、足し算ではなく引き算で設計したほうが安定します。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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この記事で得られること
Background Agent に夜間アセット更新を任せるためのタスク定義と時間予算(22:00 起動・翌朝 5:00 完了)の具体的な書き方
知覚ハッシュ(pHash)による重複検出と 12 デバイスプロファイル一括リサイズの実装コード
朝の確認を 3〜5 分に収める Nightly レポートの設計と、人間が握り続けるべき判断の線引き
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