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Antigravity を1ヶ月使った4月の記録 — 任せられた日と、まだ手を入れた日

antigravity個人開発ふりかえりAIエージェントワークフロー月次レポート

4月が終わる週、画面の前で「あれ、最近この作業やってないな」と気づく瞬間がありました。

毎朝のリポジトリ差分確認、テストの再実行、ニュース要約のドラフト。どれも私自身がやっていたはずのことを、いつの間にか Antigravity のエージェントが先回りしてくれていたのです。一方で「これは絶対に自分でやらないと無理」と感じる場面も増えました。AI に任せられる範囲と、人間が踏ん張るべき範囲。その線引きが少しずつ見えてきた1ヶ月でした。

この記事は、機能解説でも比較レビューでもありません。アーティスト・クリエイターであり個人開発者でもある私が、Antigravity を毎日触りながら見つけた小さな発見と、まだ手を焼いている課題を、そのまま書き残しておくための記録です。

任せられた日 — 朝の差分確認が消えた

4月で一番ラクになったのは、リポジトリの状態確認です。

これまでは朝コーヒーを淹れた後、4つのリポジトリを順番に開いて git statusgit log --oneline -5 を打ち、夜に動いた自動更新タスクの結果を目視で確認していました。1サイトあたり2〜3分。4サイトで10分強。地味ですが毎朝のルーティンとして定着していました。

それが今は、Antigravity のエージェントに「昨夜の自動更新で気になる変更があれば要約して」とタスクを投げるだけで済んでいます。各リポの差分を読み込んで、新規記事のスラッグ・カテゴリ・想定流入キーワードまで2〜3行でまとめてくれるので、私はそれを読んで OK か、軌道修正が必要かを判断するだけ。

地味ですが、これは効きました。10分のルーティンが2分の判断に置き換わると、午前中の集中力をコードレビューや記事の品質チェックに使えるようになります。

このあたりの自動化のセットアップは MCPとGitHub Actionsで実現するAntigravity開発ワークフローの完全自動化 に書いた仕組みの延長で動いています。あの記事を書いた当初は「ここまでやらなくても」と自分でも思っていたのですが、毎日の小さな時間がここに効いてくるとは予想していませんでした。

それでも手を入れた日 — ローカルLLMの設定とMDXの細かい修正

一方で、4月の中で「これは AI に任せきれなかった」と感じた場面もはっきりありました。

ひとつはローカルLLMの設定です。Gemma 4 を Antigravity から使う構成は Antigravity でローカルLLMを使う完全セットアップガイド にまとめた通り動くのですが、実際に毎日使い始めると「リクエスト時のコンテキストサイズをどう削るか」「どのファイルをエージェントに読ませる優先度にするか」といった細かいチューニングが残ります。これは LLM が自分で判断してくれない領域で、最終的には自分の開発スタイルや、その日のタスクに合わせて手で調整する必要がありました。

もうひとつは MDX 記事の細かな整形です。エージェントが書いた記事を読み返すと、リンクテキストにスラッグがそのまま入っていたり、コード例の言語タグが抜けていたり、敬体と常体が1段落の中で混ざっていたり。文章の骨組みは AI が組んでくれますが、読み手として「この一文だけ違和感がある」を直していく作業は、まだ人間の領域です。

これらは弱点というより「向いていない仕事」だと思います。AI を信頼するためにこそ、AI が苦手なところを自分で押さえておく感覚が4月で育ったように感じます。

エージェントとの「距離感」が大事だと気づいた

4月を振り返って一番大きな学びは、エージェントとの距離感をどう取るか、でした。

Antigravity の Manager Surface でマルチエージェントを走らせていると、つい「全部任せられる」気持ちになります。実際、定型作業は本当に任せられます。ただ、エージェントが進めた結果を確認せずに次の作業に移ると、後で小さなズレが積み上がってしまうことがありました。

たとえば、4月の中旬に書いた記事の一つで、エージェントが選んだカテゴリが微妙にズレていて、サイトのカテゴリ別一覧に表示されない、という事故が起きました。原因は私が「カテゴリは自動で決めて」と言ったままで、結果を確認しなかったこと。Manager Surface の使い方は Manager Surface を使いこなす5つのコツ にも書きましたが、実は「使いこなす」より「結果を確認するリズムを作る」ほうがずっと大事だ、と4月の事故で痛感しました。

エージェントを使うのは、たぶん部下を持つのと少し似ています。任せきりにすると、信頼ではなく丸投げになります。任せた仕事を確認して、必要なら短くフィードバックを返す。その小さな往復があるから、次から精度が上がります。私は今、毎晩寝る前に「今日エージェントが書いた成果物を3件だけ目視で見る」というミニルーティンを作っています。

5月に試したいこと

5月は、いくつか実験したいことがあります。

ひとつは、3月までの月次振り返りも合わせて読み返すことです。先月の記録は Antigravity 2026年3月の総まとめ に残してあるのですが、4月の振り返りと並べて読むと、自分の使い方の癖が見えるはずです。AI ツールは更新が速いので、ツールの変化と自分の習慣の変化を別々に追えるよう、月次の記録を続けようと思います。

もうひとつは、エージェントに任せる範囲を「もう一段だけ」広げる実験です。現状は記事の下書きと差分要約までですが、5月は記事公開後の SNS 投稿テキストの下書きまで委ねてみる予定です。失敗したら、そのまま正直に書きます。

最後に、これを読んでくださった方へ。AI IDE の使い心地は、人それぞれの開発リズムに大きく左右されます。私の4月の経験がそのままあなたに当てはまるとは限りません。それでも「任せられたところと、手を入れたところを分けて書く」というやり方は、自分のリズムを把握する手助けになるかもしれません。

明日の朝、Antigravity を開く前に、ご自身が「どこに時間を使っているか」を1分だけ書き出してみてください。エージェントを使い始める前に、自分の開発リズムを言語化しておくことが、結局のところ一番効く準備でした。